過去ログ - 幸子「アイドルになった事に後悔なんてしていません」
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名無しNIPPER
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2015/01/06(火) 21:44:11.71 ID:EM5bJfah0
普段のボクが見たら、鼻で笑ったかもしれません。
ですが、これは男の人の厚意です。
無下にしようとは思いません。
以下略
34
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/01/06(火) 21:45:31.73 ID:EM5bJfah0
「それで鼻をかんでもいいからな」
「……かみませんよ、はしたない」
ボクはそう言いながら、鳴るべく音が出ないように鼻を啜ります。
以下略
35
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/01/06(火) 21:46:47.12 ID:EM5bJfah0
「だ、大丈夫です! 少し休めば立てます! ボク、カワイイですから!」
強がりを言ってみました。
最後の言葉は、自分でもどうして口にしたかわかりません。
以下略
36
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/01/06(火) 21:50:18.95 ID:EM5bJfah0
男の人はおもむろに上着の懐から携帯電話を取り出しました。
画面を何回かタップして、耳に添えます。
「……もしもしちひろさん、今どこにいます? ……あぁよかった。近いですね。すみませんが、俺のところまで来て下さい」
以下略
37
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/01/06(火) 21:51:53.65 ID:EM5bJfah0
「この子が持ち主だったんですね」
開口一番、三つ編みの女性はそう言いました。
彼女がちひろさんなのでしょう。
以下略
38
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/01/06(火) 21:54:03.45 ID:EM5bJfah0
「あの――」
「女の子の特権ですよ、プロデューサーさん」
「女の、子?」
以下略
39
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/01/06(火) 21:55:32.82 ID:EM5bJfah0
ボクの言葉に、プロデューサーさんは不思議そうに首を傾げます。
「えっ、でも、さっきは……」
その反応はわかります。
以下略
40
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/01/06(火) 21:56:58.43 ID:EM5bJfah0
「それはそうと、ちひろさん。輿水さんを運んでくれません? なんか立てないそうなので。男の俺が運ぶと、色々あれですし」
「えぇ! ど、どうしたの!? プロデューサーさんに襲われたんですか!?」
「でっかい声で人聞きの悪い事を言うな! 場所を考えて下さい、場所を!」
以下略
41
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/01/06(火) 21:59:21.57 ID:EM5bJfah0
「冗談はともかく、歩けないのなら私が運ぶしかありませんね。どうぞ、遠慮なく乗って下さい」
言い終えるのが早いか、ちひろさんはボクに背を向けて屈みました。
背負ってどこかに連れて行ってくれるみたいです。
以下略
42
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/01/06(火) 22:01:06.48 ID:EM5bJfah0
平均より体重は軽いつもりですが、実際はどうなんでしょう。
流石に鳥の羽根と同じくらい、なんてメルヘンな事を言うつもりはありませんし。
「重くないですか?」
以下略
43
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/01/06(火) 22:03:40.25 ID:EM5bJfah0
「ちょっと聞いてもいいですか?」
「うん?」
「お二人はどうしてここにいるんですか? この場所にいると言う意味ではなく、この建物にいると言う意味で」
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