過去ログ - キョン「ペルソナァッ!」 クマ「ザ・ゴールデンクマ!」
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31:名無しNIPPER[saga]
2015/01/07(水) 18:30:59.77 ID:CL7Y8+DEo

「久慈川りせになら、わかるのか?」

「うん、それがりせちゃんのペルソナの能力だから」

なるほど、久慈川りせはナビ系か。俺は朝倉や朝比奈さんのペルソナ、そして、以前出会った、山岸さんのペルソナを思い浮かべる。だとすると、久慈川りせも、例のあの博打のような技を使うのだろうか? ……などと、俺の思考が逸れ始めた、その時。

「っ! ……雪子の声だ! キョンくん、こっち!」

突然、里中が、下階に向かって駆け出した。俺は慌ててその背中を追い、階段を一段飛ばしで駆け下りる。

「……こっち!」

たどり着いたのは一階。ロビーの一角から繋がっている、病院の中庭。そこを中心に、強烈なエネルギーのぶつかり合いが生じているのが、遠くからでも感じられる。

「雪子っ!」

中庭への戸を引き破るように開き、里中がその名前を呼んだ。開け放たれた戸から、中庭へと踏み入る……そこには、異様な光景が広がっていた。
地面や病棟の壁まで、天空を除くあらゆる面に、銀色の氷の膜が張られている―――その中枢、中庭の中心に、雪だるまがいた。しかし、その姿は、先ほど見かけたときとは異なっている。
まず、デカイ。そして、青い角の生えた帽子をかぶっていたあたりに、くるくると巻かれた金髪のカツラのようなものをかぶり、手には杖を持っている。王様のつもりなんだろうか。

そして、こちらに背を向けて、雪だるまと向かい合い、周囲に赤い炎を迸らせている、黒い長髪の少女が一人。

「千枝……!」

雪子と呼ばれた少女……天城雪子が、肩ごしにこちらを振り返り、一瞬、俺たちと目を合わせる―――しかし、すぐに正面に向き直る。その全身からは、間欠泉のように、ペルソナの光が溢れ出し続けている。

「こいつ……燃やしつくせない……!!」

と、呟きながら、天城は体を震わせ、雪だるまに向け、両手を突き出す。


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