過去ログ - 【艦これ】日向「結局長月が代表のままか。ま、楽でいいが」
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813: ◆mZYQsYPte.[saga sage]
2015/05/01(金) 15:37:15.57 ID:XIvHbbVjo

大妖精「君たちにとって人間はどんな存在だ」

日向「私達にとって……?」

大妖精「生まれながらに守るべしと命じられ、そうあるべし、なるべし……と生きる道を全て塞ぐ存在だったんじゃないかな。そんな鬱屈した現状に嫌気が差し、だからこそ、共栄圏を興した」

大妖精「人類とは実に自己中心的で頑迷で愚かな存在だっただろう」

日向「いいや。それだけじゃなくて、つい守りたくなる愛すべき存在でもあった」

大妖精「ほう」

日向「確かに愚か者も私達に辛く当たる者も居たが、大切に守ろうとしてくれる変わり種も居たんだ。……私達は貴様らみたく、一部を見て全部見た気にはならないのさ」


大妖精「陸軍の薬が私の手元にはある」


日向「!?」

大妖精「少し苛烈に搾り取りすぎたんじゃないか。駄目だぞ。人という生物は希望を無くせば滅びの道すら進み始める。最後の希望は彼らのより長く深い停滞を望むのなら残しておくべきだ」

日向「使ったのか!?」

大妖精「その身体にもトラックまでの範囲は察知出来ないのか。一つ勉強になったよ。そうとも、私は薬を使った。憎むべき人が作ったものだとしても、その効用は認めざるを得ない」

日向「……それを言っても私が殺さずにいられると思ったか」

大妖精「そこでだ。私には戦争を終わらせる意思とその用意がある」

日向「面白くない冗談だ」

大妖精「大真面目だ。そちらの妖精が人間に利用され愛想を尽かせたのとは違うが、こちらはこちらで都合が変わった」

日向「人を滅ぼす気が失せたか」

大妖精「私は娘たちを愛しすぎた」


日向「…………は?」


大妖精「これ以上娘たちを失う経験に耐えられない」

日向「……私の耳が正常なら、今、確かに『娘たちを失う経験を耐えられない』と言ったか?」

大妖精「そうだ。耐えられないと言った。だから戦争を止めたい」

日向「娘って飛行場姫とかのことだよな」

大妖精「それは恐らく第五位だな。あの子は大好きだぞ」

日向「あはは……はははは!! 今更愛にでも目覚めました、と開き直れる立場だとでも……」

日向「自分がどれだけ多くの者から大切な存在を奪ってきたか忘れたとは言わせるものか! そんな戯言、誰が信じる!」

大妖精「そういう次元の問題ではない。大体、君たちも私の大切な存在を何度も奪ったことを忘れるべきじゃない」

日向「奪う連鎖を始めたのはお前だろう!」

大妖精「それを止めようと今こうして話しているんじゃないか」

日向「……頭が痛い」

大妖精「大丈夫かな?」

日向「お前こんな性格でよく指導者になれたな」

大妖精「性格と指導者という地位にも関連はない。私こそお飾りだ。深海棲艦と呼ばれる人間の軍隊を模倣した戦闘組織を運営するには意思決定機関の合理化が必要だった」

大妖精「同じ思想を持った妖精の中で機械的な選抜が行われ、ピラミッドの頂点として私だけが残った。それだけだ」

日向「それだけ、ねぇ」


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