過去ログ - 【艦これ】日向「結局長月が代表のままか。ま、楽でいいが」
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◆mZYQsYPte.
[saga sage]
2015/08/02(日) 18:46:09.05 ID:W9YqO7KXo
1月17日
昼 アメリカ 国際連合総会会議場
その場、その日、憲章第二十条に基づき開かられた国連特別会において新たな国連加盟国が承認された。
太平洋のほぼ全域を覆うその国の名は『連合共栄圏』
艦娘と妖精と人間と深海棲艦によって構成された国家である。
緑の髪をした小さな女の子が会議場中央にある演説台へと歩みを進めていた。
他社に対する気後れは一寸も無く、凛と、自信を持った佇まいで前へ前へと進んでいく。
目的地へと辿り着くと、少し位置の高いマイクを自分好みに調整し始めた。
長月「あー、共栄圏代表として選ばれた長月だ。以後お見知り置きをお願いする」
会場は190を超える出席者があるにも関わらず静まり返っていた。
出席者の誰もが息を呑み緑の少女の発す言葉に聞き入ろうとしていた。
長月「よくご存知のことかと思うが、私は人間ではない」
そして遂に演説が始まった。
長月「人間の皆々様方が辿り着いた輝かしい物質文明の批判として深海棲艦が現れ、その対として妖精と艦娘が現れた」
長月「十年近くに及ぶ戦いの中で多くの者が傷つき倒れていった……人だけでなく、深海棲艦も、艦娘も、妖精も」
長月「……この国連という場は特別だ」
長月「ある一つの組織の下で、これほど多くの人々の、これほど大きな希望が一堂に集まったことは、歴史上なかった。そして、ここ十数年の重苦しい時期にあって、ここで成された討論や決定は、すでに一部を実現されている」
長月「しかしながら、我々の進む先には未だ大きな試練と……それを乗り越えた時の大いなる成果が待ち受けている。私は、こうした成果が実現するとの確かな期待の中で、現在自らが有している職責をもって、共栄圏が新たに、この機関を確固たる立場で支えていくことを断言する」
長月「そして、わが国がこうした支援を行う背景には、この世界におけるすべての国々の恒久的平和ならびにすべての生命の幸福と健康を実現する知恵、勇気、そして忠誠を、各国が十分に提供し合うとの信念がある」
長月「私がこの場を共栄圏の一方的な報告を行う機会とすることがふさわしくないのは明白である。しかしながら、あえて言及するならば、私達の天国のような美しい島で行われた討議において」
長月「われわれ出席者が、国連憲章で明確に示されているのと同じ、世界平和と人類の尊厳という偉大な概念の実現への道を追求していたことを断言する」
長月「他方、いかに希望に満ちて聞こえようとも、偽善的な決まり文句をただ唱えることも、この素晴らしい機会に求められていることではない。そこで私は、私自身の脳裏や胸中にあったいくつかのことを皆さんに伝える場にしようと決意した。これらのことは、当初は共栄圏の国民に対してだけ話そうと予定していたものだ」
長月「私は、世界に危機が存在するとすれば、それは、すべての国々、すべての人々に対しても同じように危機であり、同様に、ある 一つの国の胸のうちに望みが存在するとすれば、それを世界中の国々が共有すべきである、との深い信念を持っている。これは共栄圏の信念でもある、と理解している」
長月「そして、たとえ極めて小さな方策であっても、今日の世界の緊張状態を緩和することを目的とした提案を行うとすれば、国連総会の加盟国ほどそれを披露するにふさわしい聴衆はあるまい」
長月「私は本日の演説を行うに当たり、私にとってはある意味では古い言葉、兵器として人生の大半を送ってきた私が使うと何様だと感じられる言葉で、あえて話す必要があると判断した」
長月「その新しい言葉とは、軍縮に関するものである」
長月「核の時代は、非常に速いペースで進行しており、世界中の人々は、我々すべてにとって極めて重要なこの分野の進展における現在の局面を、少なくとも相対的に、ある程度理解している必要がある」
長月「従って、もし世界の人々が平和を求めて知的な探求を行おうとするならば、現状における重要な事実を認識していなければならないことは明らかである。核の危機や原子力に関して私が述べることは、必然的に共栄圏の観点からの話となる。それが私の知る唯一の明確な事実だからである。しかしこの問題は、その性格上、単に一国の問題ではなく、世界的な議論を要する問題であることは、私がこの総会の場で訴えるまでもない。」
長月「1945年7月16日、米国は世界最初の核爆発実験を行った。1945年のその日以降、米国は198回の核爆発実験を実施している。現在の核爆弾は、核時代の幕開けをもたらした兵器の 25 倍以上の威力を持ち、また水素爆弾は、TNT火薬で数百万トン相当の爆発力にまで達している」
長月「これはつまり、第二次世界大戦の全期間中、すべての戦域において、あらゆる爆撃機および銃から発射されたすべての爆弾と砲撃を合わせた爆発力の数倍を超えているということだ」
長月「艦上あるいは陸上基地においても、今や、単一の航空群が、第二次世界大戦の全期間を通じて英国に投下されたすべての爆弾の爆発力を超える破壊兵器を、到達可能ないかなる標的に対しても運搬できる状態となっている」
長月「核兵器は、言うまでもなく、規模と種類においても、目覚ましい進歩を遂げてきた。核兵器の進歩たるやすさまじいものがあり、事実上、通常兵器の地位にさえ登りつめた。常任理事国の一角である米国では、陸・海・空軍と海兵隊まで、すべてが核兵器を軍事利用できる能力を有している」
長月「しかし、原子力の恐怖に満ちた機密と恐ろしい機動力は一部の者だけのものではない」
長月「この機密は、ソ連の知るところでもある。ソ連は、この十数年間、核兵器に莫大な資源を投下している旨を、わが国に伝えている。この期間、ソ連は、少なくとも 1 回の熱核反応実験を含む、一連の核爆弾の爆発実験を行っている」
長月「米国がいったんは、いわゆる『核の独占』を手にしていたとしても、そうした独占はすでに存在しなくなっている。現在いくつかの国家によって所有されている核兵器に関する知識は、最終的に他の国々、恐らくはすべての国々に共有されると考えられることである」
長月「そして兵器の数という点で極めて優勢であり、また、その結果として圧倒的な報復能力を有していたとしても、それ自体では、奇襲攻撃による大規模な物質的被害や人命の犠牲に対する予防策にはならないという事実を知らなければならない」
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