過去ログ - 半魔「どうして僕は、人間じゃないのかな」
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4: ◆ogbr65IgNI[saga]
2015/01/13(火) 20:54:58.29 ID:G7/I6QrUo
村長「半魔」

後ろから声を掛けられ、彼は振り向く。

屋敷の入り口に村長が立っていた。半魔も慌てて立ち上がり向き直った。


村長「そろそろ先生のところに行く時間だろう。続きは明日でいい」

半魔「はい、ありがとうございます村長さん」


そう言って彼はぺこりとお辞儀する。

村長は一つ頷くと、また家の中に入っていった。


村長は半魔に対してはいつも無愛想で、彼のことを疎ましがっているのは明らかであったが、それでも村人の中ではマシな態度だ。

20年前に起きた魔族と人間との大戦で剣を持って戦ったという村長は、初老となった今もなお筋骨隆々の大男だ。

実直で不正を嫌う気質であり、胸の内ではどう思っていようと、半魔ら母子を無碍に扱うような真似は絶対にしなかった。

両親が村に渋々ながらも受け入れられたのは、村長の意向に依るところが大きい。

身体の不自由な母を抱えながら何とか暮らしていけるのも、村長が半魔に村の様々な雑用を仕事として与えてくれるからである。

疎んじられていることを感じつつも、半魔は村長に感謝していた。



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