過去ログ - 明石「できましたよ提督!入渠の効果を飛躍的に高める入浴剤です!!」
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◆XDUVebLR5rOw
[saga]
2015/01/26(月) 11:11:18.38 ID:+/wJWcpnO
(よし。これであと数分もすればお風呂は完成ね)
蛇口を全開まで捻り、勢い良くユニットバスに湯が貯まっていくのを見て、秋月は満足げに頷いた。
龍田を待たせていることに気付いて、急いで風呂場を後にしようと反転する。そこで鏡に映る自分の表情に気付いた。
(少し舞い上がり過ぎかしら)
そこには頬の弛んだしまりない笑顔の自分の顔が映っている。
龍田に憧れ、自分自身そこまで感情を表に出すのははしたないと考える方の秋月だ。我に返り、自省する。
(さっきも龍田さんに呆れられてたりしないわよね?)
不安になる。龍田はいつもおっとりと穏やかな笑みを浮かべているが、どんな状況でも頭はいつも冷静で、
自分を見失うことの決してないクレバーな女性として知られている(と、駆逐艦達の間では評されている)。
そんな彼女の前で、はしゃぎ過ぎてしまった気がする。
これは秋月にとっては恥ずべきことだった。憧れの人の前でこんな醜態を晒すなど。
(折角二人きりになれるんですもの。質問とかも考えておかなくちゃね)
戦闘での立ち居振る舞いや、普段の生活態度。聞きたいことは山程ある。
丁度いい機会なのだから、入浴中に聞きたいことは聞いておこう。
それで今回を機に親しくなれて今後も親密な付き合いができるようになれば秋月としては最高だ。
(おっと、だから龍田さんをお待たせしてるんだった。しっかりしなきゃ駄目よ。秋月)
だからこそ、龍田には自分をいつも通りの、真面目で忠実な駆逐艦として見てもらいたいのだ。良い印象を与えたいのだ。
深呼吸を一つして、ゆっくりと風呂場を後にする。逸る気持ちを抑えるためだった。
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