過去ログ - 朝倉涼子「彼の下駄箱に手紙を入れたわ」
1- 20
26:名無しNIPPER[sage saga]
2015/01/19(月) 18:40:12.22 ID:pFBqYFQN0
ある日の昼休み、その男子生徒が教室にやってきた。

微笑みと共に目配せをし、無言で彼の同級生を連れ去ってしまったのだ。

彼は明らかに狼狽していた。

そんな日が一週間ほど続いたある日の放課後のことだった。

「おい!いったいどういうつもりなんだよ!!」

体育館の裏で彼が件の同級生に喰ってかかったのだ。

「どう…ってなにが?」

同級生の方は素っ気なく答える。

「なんで俺を避けるんだ?」

「避けるっていうか、僕は気づいちゃったんだよ」

「気付いた?」

「キョンには僕よりももっと相応しい人が居ることにね」

「な、何を言っているんだ?」

「それにキョンよりも僕を必要としていて、僕を大事にしてくれる人が居るってことにも」

「俺と別れるってことか?」

「そもそも僕たちは一度も相手の感情を確認したわけじゃないから付き合ってたかどうかも疑問だけど」

「………言わなくて解るだろ?」

「言葉にしないと解らないことだってあるんだよ。キョンは一度でも僕に愛を囁いたことがあったかい?」

「………」

それっきり、彼は俯いたままで一言も言葉を発しなかった。

「僕たちは健全な男子生徒同士の関係、友達になるだけだから。じゃあね」

同級生は溜息とともにそう言うと彼に背中を向けて歩いて行った。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
67Res/37.56 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice