過去ログ - かわた「 どうもかわたです。SS書いてみたのでみなさん読んでください!!」
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13:名無しNIPPER[sage]
2015/01/21(水) 21:43:07.68 ID:nh/ZSBt9O
お前がいくら書いても西鉄の直通運転は未来永劫ありえねえから安心しろw


14:名無しNIPPER[saga]
2015/01/21(水) 21:43:19.76 ID:6BCtAyC2o
「あれから2年か」
22歳までの自分と、今の自分。二人を重ね合わせて見ると、まるで別人ではないかと錯覚させられる。元々華奢な体つきはより細くなり、マッチ棒を連想させる。声帯も長らく使わぬと喉からはくぐもったような音が出る。髪も髭も手入れはしていない。髪はテレビを見るとき邪魔になるので、近所にあるスーパーの惣菜コーナーから拝借した輪ゴムで、頭の後ろに括っている。


15:名無しNIPPER[saga]
2015/01/21(水) 21:54:35.00 ID:clCYALcTo
彼が気の病に堕ちたのは、およそ青春時代を卒業した後二度目の夏の頃だ。日頃のルーティンワークにもようやっと慣れ、上司からの小言を上手にいなせるようになった。職場は実家から電車と地下鉄で三時間の距離であったので、入社する際はこれを機にと独り暮らしを始めた。


16:名無しNIPPER[saga]
2015/01/21(水) 22:01:09.87 ID:clCYALcTo
掃除洗濯料理買物、生活に必要なことは当然ながら全て独りでやった。一年半の歳月で、時間のやりくりを覚え、着いていくのが大変だった時間のスピードに追いつけるようになった。


17:名無しNIPPER[saga]
2015/01/21(水) 22:07:04.07 ID:clCYALcTo
>>14
「あれから2年か」の部分は無視してください
時間の感覚がないのに2年経ったのは理解できているというのは不自然なので訂正します


18:名無しNIPPER[saga]
2015/01/21(水) 22:13:25.11 ID:clCYALcTo
そんな中、不幸というのは呼ばれてもいないのに唐突に訪れた。平日の朝、重い頭を起こし身支度をした彼の携帯に着信が入った。母からだった。
「もしもし」
「もしもし……、川田……下の名前が確認出来ませんが、ご家族の方でしょうか」
まだ寝ぼけているのだろうか。そうですが、と答えて、その声が母のものではないことに気がついた。


19:名無しNIPPER[saga]
2015/01/21(水) 22:22:27.77 ID:clCYALcTo
「あの、どちら様でしょうか」
尋ねて、状況を把握しようとした。聞けば、電話の相手は警察らしい。
いろんな思考が頭の中をぐるぐる暴れ回った。母が何か犯罪でもしたのだろうか。万引きか何かだろうか。いや、事故かも知れない。軽い怪我なら良いが、とうに齢50を過ぎた老体だ。そこから悪化しなければいいが……。
そんな彼の不安を上回る衝撃が、渦巻く思考を真っさらにした。訃報だった。


20:名無しNIPPER[saga]
2015/01/21(水) 22:36:12.32 ID:clCYALcTo
会社への連絡も忘れ、病院へ急いだ。それからのほとんどの記憶は脳が保持しておらず、気がついたら彼は喪服を着ていて、同じ空間で坊主が母に向けて経を唱えていた。その数日の間で思い出せるのは、病院への道中見た、電車に映る自分の青ざめた顔だけだ。


21:名無しNIPPER
2015/01/21(水) 22:36:22.51 ID:djjEDh+gO
俺が知ってるかわたくんじゃない


22:名無しNIPPER[saga]
2015/01/21(水) 22:37:47.02 ID:clCYALcTo
>>20
電車の「窓」に映るです、ごめんなさい


23:名無しNIPPER[saga]
2015/01/21(水) 22:45:38.20 ID:clCYALcTo
死因は転落事故というか交通事故というか、とにかく即死だったらしい。友人2名と車に乗り、旅行に向かう最中のことである。深夜の山道、急カーブを曲がり切れず、ガードレールを突き破り崖下へ直行した。後部座席に位置取っていた彼の母はシートベルトをしていなかったようだ。ちなみに、他2名は一命を取りとめたとの事だ。


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