過去ログ - かわた「 どうもかわたです。SS書いてみたのでみなさん読んでください!!」
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2:名無しNIPPER[saga]
2015/01/21(水) 21:04:31.66 ID:6BCtAyC2o
とは言えどこの部屋の外から来るものは全て刺激が強過ぎたので、しばらく過去にベランダに通じる窓のシャッターを下ろし、太陽を外へ締め出した。外界から隔絶されたという実感は、当初逆説的に彼の鬱憤を『晴らした』。 漸次その感情は薄れていったが、彼にとっての不純物を遮断する壁が再び開かれることはなかった。


3:名無しNIPPER[sage]
2015/01/21(水) 21:05:41.31 ID:psU69ygSO
!?


4:名無しNIPPER[saga]
2015/01/21(水) 21:07:11.54 ID:6BCtAyC2o
テレビの光は光源から遠ざかるに連れ弱くなっており、そのフェードアウトの途中にカレンダーがぼんやりと視える。しばらく捲っておらず、今日が何月何日か知ることすら出来ない。とりあえず現在目の前に映る番組はワイドショーだから、恐らく平日昼時なのだろう。そんなことを考えながら、彼は目を擦った。


5:名無しNIPPER[saga]
2015/01/21(水) 21:15:37.47 ID:6BCtAyC2o
彼が重い精神病にかかり、会社を辞めてからどれ程経っただろうか。1ヶ月ほどかも知れないし、1年くらいは経ったかも知れない。もしかしたら実は昨日退社してきたんじゃなかろうか。そんな思考をしてしまうほど時間の感覚が麻痺している。ガスの供給が止められているのを思い出し、彼は「ああ、だったら2ヶ月は経っているんだろうな」と小さく呟いた。


6:名無しNIPPER[sage]
2015/01/21(水) 21:16:47.95 ID:7GTZUenAO
ファッ!?


7:名無しNIPPER[saga]
2015/01/21(水) 21:21:36.21 ID:6BCtAyC2o
ふと、自らの人生というものを振り返ってみる。小学生の頃はよかった。周りにいつでも誰かがいて、笑顔が溢れた。中学生の時はもっとよかった。彼女もいたし、部活動も充実していた。唯一の心残りは両親の離婚に泣き縋りついた未熟故の恥ずかしさだろうか。
高校生になってからは特筆すべき所は見当たらない。友人は少なくも居ないという訳でなく、恋愛沙汰もぼちぼちだった。母子家庭の身では家計もそう余裕のあるものでなく、学業とアルバイトで時間を消費した。


8:名無しNIPPER[sage]
2015/01/21(水) 21:28:14.17 ID:DwqQTH5kO
また君か....

早く寝なさい


9:名無しNIPPER[saga]
2015/01/21(水) 21:29:17.36 ID:6BCtAyC2o
大学生の時代は一番良かったかも知れない。地元の私立大学に進学した彼は、奨学金を貸与されながら研究に励んだ。長期の休業には旅行も出来たし、当時震災があった地域へボランティアをやりに行ったりもした。
とにかく、優等生のテンプレートのような過ごし方をした。
せめて母にだけは、片親という自らのコンプレックスを悟られぬよう、なるべく優良な人物であろうとした。


10:名無しNIPPER[sage]
2015/01/21(水) 21:31:35.33 ID:NMDukSfAO
まさかまた来るとは…


11:名無しNIPPER[saga]
2015/01/21(水) 21:33:39.45 ID:6BCtAyC2o
就職活動はそれなりにスムーズだった。エントリーシートの記入数は50を越えたが、うち二割程度は採用通知に変わった。第一に希望した職種ではなかったが、それなりにまともな企業を選び、来たる社会人一年目の4月へ向け英気を養った。


12:名無しNIPPER[sage]
2015/01/21(水) 21:37:16.44 ID:QbGL7YC9O
二段構えとはな


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