過去ログ - 恭子「いつか聞きたいその2文字」
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12: ◆aaEefGZMoI[saga]
2015/01/22(木) 20:30:41.83 ID:DsjzTcAto

勉強の指導はいつも通り済ませ、簡単に夕飯をとる。
それから風呂に入り、風呂から上がると他愛もない会話を交わした。
さりげなく流したが、二人きりで風呂に入っている間、私の心臓は破裂しそうなほどに高鳴っていた。

「ふー、しかし今日はえらいがんばった気がするで、うち」

パジャマ姿で背伸びしながら、洋榎が言う。
黄色の生地にトラの絵が散りばめられた幼稚な柄のパジャマは、子供の頃から変えていないのかと疑うほど。
合宿所の時はバスローブだったからお目にかかれなかったが、もしかしたら普段はこれを着ているのかもしれない。

「ああ、頑張っとった」

「おお、恭子が褒めてくれるなんて珍しいやん」

「そうか?」

「そうやで。
 いっつも『はいはい』とかいうて流すやん」

「そうかなあ」

「いやー、嬉しいわ」

猫のようにニマニマと笑うその顔を、最初のときなら構わず殴ったに違いない。
だが今それを眼前にした私は、別の意味で手を出したくなっていた。
ふんわりと垂れた頬が、私の痒い場所を無性にかき回す。
もっとも、そこは私の理性で抑える、のだが。

「はー、でも友達の家に泊まるのなんて久しぶりやあ、
 ワクワクしてるで」

「いつぐらいぶり?」

「もう一年もこんなことしてへんなあ」

愛用の枕を抱き、ベッドの上で体操座りでぐらぐらと前後に揺れるその姿は、例えようもなく愛くるしい。
それが私の体をさらにかき回してきて、次第に理性が危うくなってくる。
いや、しかし、だがしかし。
麻雀の損得勘定で培った私の理性は、こんなことでは折れない。

「あー、今から恭子と一緒に寝るんかー、楽しみやわ」ニヤニヤ

もう限界。
私は洋榎にかぶさるように布団に倒れこむ。

「うおっ!?
 ちょ、恭子! なんや! 急に!」

「ちょっとだけちょっとだけ」

「ちょっとだけて何や!?
 うわ、ちょ! アカン、どこ触って……!?」


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