過去ログ - 恭子「いつか聞きたいその2文字」
↓ 1- 覧 板 20
4: ◆aaEefGZMoI[saga]
2015/01/22(木) 20:24:47.77 ID:DsjzTcAto
インターミドル覇者と知ったからといって、私の心持ちが変わるわけもなく。
彼女が口うるさく鬱陶しいやつであることには変わりなかった。
私はなるべく彼女の傍を通らないようにし、なんとか話しかけられないように気を遣っていた。
しかし、誰にでもすぐちょっかいを出す彼女のこと、私に声がかかるまでそう時間はかからなかった。
「おう、アンタも1年やったか? 名前なんて言うたっけ」
イライラの蒸気が一瞬にして身体の下から上へ吹き抜ける。
とはいえ、私はすぐに理性を取り戻す。
周気に食わない相手とはいえ、りの目もある中ここで無視するのは私の印象が悪い。
「ああ……そうや。うちは末原恭子。そっちは……愛宕さん?」
「お? 覚えてくれてるんか。
その通りや。うちは愛宕洋榎言うてな。
驚くなや、うち去年のインターミドルで優勝してんねん!」
それは今朝先輩から聞いた。
「ふーん」
「え? な、なんや!
もうちっと驚いてもええやろ!」
「いや、先輩から聞いたわ、それ」
「はー……なーんや驚かせよう思うたのに。
まあええか、うちくらい有名やとしゃーないことやな」
自慢か。
「まあそういうわけや、よろしくな、恭子?」
「は、はあ!?」
「何や」
「何、って、いきなり下の名前とかやめてや!」
「えー同じ1年やろ。普通とちゃう?」
同学年でも最初は普通苗字にさん付けだ。
「いや普通とちゃうわ、末原さんにしといてとりあえず」
「えーそんなつれないなー。
じゃあよろしゅうな、末原さん」
「はいはいよろしく」
「あ、でもうちのことは洋榎て呼んでええからな?」
「もっと嫌や!」
24Res/29.08 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。