20: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/01/22(木) 21:06:46.64 ID:FM5KuAEp0
野獣「こ、こんな奴に用はない…今すぐ連れて帰れ、娘だけ残してな!」
商人「娘だけを!?」
末妹「お父さん、私のことは構わないで。この方の仰るとおりにして」
21: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/01/22(木) 21:08:12.02 ID:FM5KuAEp0
野獣「…はあふう…奴の涎が付いてしまった…鼻水も…」フキフキ
野獣「商人、さっさと連れ帰れ!」
商人「は、はい…。帰ろう次兄!」次兄の襟首むんず
22: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/01/22(木) 21:09:19.29 ID:FM5KuAEp0
商人「どっこらしょ…っと。馬車を出すぞ、次兄。お前も末妹が心配だろうが…」
末妹「野獣さま、二人と今ひとたびのお別れを」
野獣「構わんぞ。長い別れになろうから、な」
23: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/01/22(木) 21:10:09.98 ID:FM5KuAEp0
末妹「お父さん、お兄ちゃん…!」
野獣「…寂しいだろうがな…」
野獣「名前は末妹と言ったか」
24: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/01/22(木) 21:11:00.90 ID:FM5KuAEp0
野獣「ええい小僧、貴様に用はないと言っただろうが!?今すぐ馬車を追って家に…」
門「ガシャーン」
次兄「野獣様ぁー、門が開きませーん、困ったなあ〜♪」
25: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/01/22(木) 21:11:49.02 ID:FM5KuAEp0
野獣「腹が空いたろう、食事を用意してある」
野獣「…一人分だな。二人残ることは想定外だった」
末妹「野獣さま、せっかくですが、私一人でこんなに食べられません」
26: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/01/22(木) 21:12:17.31 ID:FM5KuAEp0
末妹「ただの好き嫌いではありません、兄は食べると体調が悪くなってしまう食材があるのです」
野獣「…ううむ…小僧、後でその食べられない食材を私に教えろ」
次兄「へ?」
27: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/01/22(木) 21:20:05.09 ID:FM5KuAEp0
末妹「ごちそうさまでした。とても美味しかった…」
次兄「うちも小金持ちだけど、こんな料理は滅多に食べられないや」
末妹「そうだ、野獣さま」
28: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/01/22(木) 21:21:11.33 ID:FM5KuAEp0
末妹「!!ごめんなさい!」
末妹「私のわがままのせいで、このバラは木から切り離されてしまったのに」
野獣「切り花となったからには、そばに置いて可愛がってくれ。気に入ってもらえて嬉しいよ」
29: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/01/22(木) 21:23:02.13 ID:FM5KuAEp0
可愛いらしい声「ご主人様、一輪差を持って参りました」
次兄「!メイド服を着た二足歩行の兎!?」
末妹「まあ、可愛い!」
30: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/01/22(木) 21:23:45.67 ID:FM5KuAEp0
次兄「料理人姿の、二足歩行の穴熊だ」
次兄「アナ『グマ』とはついてるがイタチの仲間、とは言えどっしり感と獣臭は捨てがたいものがある」
次兄「…やや年老いているが標準より大柄で固太り、かなりいい感じだ」
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