352: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/02/22(日) 22:01:20.41 ID:y0hHTyj/0
商人の家、次兄の自室。
次兄「…」パラパラ
次兄「手記によると、王は伯爵に最初は書簡で屋敷の明け渡しを要求して来たが…」
次兄「色よい返事が得られなかったので、その時わずか13歳の王子を交渉役に寄越したらしい」
次兄「公務で忙しい父王の代理と名乗った王子は、以前面識のあった王と王妃から生まれたとは信じられないほど可憐で愛らしく」
次兄「強面の大勢の付き人に取り囲まれながら、言わされている感まんまんで屋敷の受け渡しを要求してきた」
次兄「以下、伯爵の手記の文体そのまま」
(「いや、私も思ったよ、王子様すっごく可哀相でさ、だけどこればっかりは簡単に首を縦に振るわけに行かなくてさあ」)
(「王子様、だんだん涙目になっちゃって、ますます気の毒で、これも含めて王様の作戦かなーって思ったけど…」)
(「結局、お付きの人に耳打ちされたであろう『あと一週間与える、よく考えておくように』が最後のセリフでね」)
(「帰って行く時も、ちっちゃい背中が小刻みに震えていて」)
(「本当にこの役目が嫌だったんだろうなってのと、帰ったら折檻なのかなあ、なんて思ったけど、どうにもできないし?」)
次兄「軽い文体だが終始この調子」
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