過去ログ - 友奈「お題をもらって大体1レスのSSをゆったり書いてく」
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173: ◆2DegdJBwqI[saga]
2015/02/04(水) 20:55:44.76 ID:+PItfq2Do

「ねえ、夏凜ちゃん」
「なに」
「友奈ちゃんと、どっちが気持ちいい?」
「友奈の方が、気持ちよかったわね」
「そう…………。先は長いわ」
「はじめてなんだから、仕方ないわよ。友奈は、相当慣れてたみたいだし」

 こうやって東郷が身体をくっつけてくるのは、友奈直伝のコミュニケーションなのだと思う。
友奈は普段から、親しい他人、親しくなりたい他人との距離が、異様に近い。
私も何度、それにびっくりさせられたことか。

 限度や相手を選ぶ必要はもちろんあるが、確かに身体と身体のコミュニケーションは、仲良くなるのに効果的らしい。
だから、東郷は彼女を真似て、ここが暗闇であることをにかこつけて、私に今こんなことをしている。多分。

 しかし、今日の目的は、マッサージをしたことがない東郷のために、私がマッサージの練習相手になる。
ひいては、東郷が友奈に最高のマッサージを施せるようになる、という特訓なのだから、そういう寄り道はいらないんじゃないだろうか。

 東郷が、なかなか背中から離れようとしない。むしろ身体をぐいぐい押し付けてくる。
いよいよ私も黙っていられなくなって、東郷に言った。

「マッサージするのに、ひっつく必要はないんじゃない」
「それはそうね」
「じゃあ、離れなさいよ」
「でも、どうしたらいいのか困ってる夏凜ちゃんの様子が可愛くて、つい」
「…………離れなさいっ!」
 
 それからしばらくの間、マッサージの練習というよりむしろ、柔道やレスリングの寝技大会のような有様になってしまった。
だがとにかく、それからも東郷のマッサージ特訓の夜は、私の身体をほどほどにほぐしつつ、順調に続いていったのであった。

終わり


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