過去ログ - キタキタオヤジ「北北中学出身、アドバーグ・エルドル」キリッ  キョン「!?」
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253:名無しNIPPER[saga]
2015/02/06(金) 22:37:44.49 ID:ct/FY+On0
必死で走って走って、今自分がどこを走っているのかもどれだけ走ったのかもわからなくなった頃になってようやく古泉の姿が見えなくなった。どうやら追いかけてくるのを諦めたようだ。

ぜえぜえと荒い息を吐きながら、額からとめどめもなく流れ落ちる汗を拭いつつ軽く周りを見渡す。気がつくとビル群立ち並ぶ都会を抜けて閑静な住宅街にまで来ていた。

さて、どうしようか。とりあえずこのまま家に帰ってバックレるのは確定として、ハルヒにどう言い訳したらいいものか。
以下略



254:名無しNIPPER[saga]
2015/02/06(金) 23:15:55.04 ID:ct/FY+On0
グラウンドへと行き手近な水飲み場でごきゅごきゅと口を潤す。どこか座るところはと探すと隣接した中庭付近にベンチがあったのでそこへと腰を下ろした。途端に棒のようになっていた足が歓喜の声を上げる。どれだけ疲れてたんだ。

幸いなことにも、バスケ部らしき部員の掛け声が体育館から聞こえてくるだけでグラウンドにはひとっこ一人いない。時折、車が校門前を横切るぐらいで人影もない。しばらくここで休めそうだと安心していたら、丁度黒塗りのタクシーが学校の出入り口手前で駐車した。中から出てきたのは古泉。どうなってんだ、おい。

「たどり着いた先がここというのは、一種の運命を感じますね。あるいは涼宮さんの無意識的な誘導かもしれませんが」
以下略



255:名無しNIPPER[saga]
2015/02/06(金) 23:47:28.64 ID:ct/FY+On0
「まず聞くだけ聞いてもらえませんか。都市伝説ではありませんが、信じる信じないはあなたの自由ということで」

どのみち、もう動く気にもなれなかったから、俺は古泉のアホみたいな話を聞いてやることにした。全部、適当に聞き流しておいたけどな。

『機関』の実体は不明だとか。構成員が何人いるのかも正確なことは言えないだとか。その組織のやっていることはハルヒとキタキタオヤジの監視だとか。発足したのは三年前だとか。長門や朝比奈さんもハルヒ絡みで活動を行っているだとか。
以下略



256:名無しNIPPER[saga]
2015/02/07(土) 00:19:40.70 ID:K/ivDlN/0
「それはありませんよ」

古泉は苦笑したような笑みを見せた後で、

「涼宮さんには自分が神だという自覚はありませんから。ちょっとこちらへ来てもらえませんか。すぐそこです。面白いものをお見せしましょう。面白いというよりは、興味深いと言った方が正しいかもしれませんが」
以下略



257:名無しNIPPER[saga]
2015/02/07(土) 00:54:18.25 ID:K/ivDlN/0
「そう言われると思っていましたが、しかし、事実なんです」

古泉はあくまで微笑を絶やさないまま、やや真顔になる。これだけ微笑のレパートリーが多いやつも珍しい。

「まず、どうしてこの絵が三年経った今も消えずに残っているかと言えば、涼宮さんがそう望んでいるからです。もちろん人の心の中など我々にはわかるはずもありませんから、あくまでこれは推測ですが、しかし限りなく事実に近いでしょう」
以下略



258:名無しNIPPER[saga]
2015/02/07(土) 01:33:06.57 ID:K/ivDlN/0
「ちなみにこの絵のある場所だけ驚くべきことに雨も降りません。ここだけさっきから風もほとんどないでしょう? 恐らく絵のすぐ近くの空間は完全な凪状態じゃないかと思われます。ひょっとしたら時間の概念さえないかもしれません。外部からの干渉が一切なく、自身も変化しないのですから、永遠にこのままの状態が保たれるでしょうね」

だから何だってんだ。

「順番にいきましょうか。次にあなた自身についてのことですが、この絵の記憶はないはずです。これが描かれたのは確かに三年前のことですが、描いたあなたは今よりも少し未来のあなたですから。朝比奈さんに協力してもらって、過去にタイムスリップしたことによりそういう事態が発生――」
以下略



259:名無しNIPPER[saga]
2015/02/07(土) 01:46:03.42 ID:K/ivDlN/0
古泉が指差した先。そこには奇妙な生物?が描かれていた。前にもましてド下手くそな落書きで、これを絵と呼んでいいのか躊躇われるぐらいのレベルのだが。

すぐ横を見ると、また同じようにバランスの悪い文字が。「異世界人」と書かれてある。そしてその下には「ゴチンコ」とかいうサインが。

「あなたが三年前に名乗った偽名ですよ。何でこんな名前を名乗ってしまったのか、未だに理解に苦しみますが」
以下略



260:名無しNIPPER[sage]
2015/02/07(土) 01:52:09.62 ID:7qfy+M1WO
わろた


261:名無しNIPPER[sage]
2015/02/07(土) 01:53:50.89 ID:mpjUAAiso
めちゃくちゃ面白いなコレ


262:名無しNIPPER[saga]
2015/02/07(土) 02:32:01.85 ID:K/ivDlN/0
「時系列を追って説明していきましょう」

と、古泉。

「まず、今から少しだけ未来のあなたは、朝比奈さんの手助けにより三年前の過去に戻って、涼宮さんに会いに行きました。彼女がナスカの地上絵みたいなものを地面に描いていた時のことです」
以下略



263:名無しNIPPER[saga]
2015/02/07(土) 02:32:55.24 ID:K/ivDlN/0
今日はここまで


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