過去ログ - キタキタオヤジ「北北中学出身、アドバーグ・エルドル」キリッ  キョン「!?」
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428:名無しNIPPER[saga]
2015/02/13(金) 22:18:14.69 ID:5EFHTmM80
半分無意識の状態で立ち上がった俺は、カーテンを開けて窓の外をうかがい、ぽつぽつと光る幾ばくかの星や道を照らす街灯、ちらちらと点いている住宅の明かりを確認してから、部屋の中央をバターになってしまった虎のようにグルグル円を描いて歩き回った。

夢か? 夢なのか?

見知ったクラスメイトの女と悲劇だか喜劇だか解らないカオスなラブサスペンスを演じた挙げ句、無理矢理キスまでしてしまうという、フロイト先生に話したら失笑して精神科医を紹介されそうな、そんな意味不明な夢を見ていたのか。

ぐあっ! 今すぐアヒルになりてえ! アヒルになって全てをなかったことにしたい!

この世界に魔術だとか魔法の類いがなかったことに感謝すべきだったかもしれない。手の届く範囲に魔法薬入りの料理があったなら、俺は躊躇なく「大好物だぜーっ!」と言いながらガツガツ食い散らかしていただろう。

あれがごくまともな夢だったなら、まだ俺は自分が見た夢の内容について正しい自己分析が出来ていたものを、なのによりにもよって即死の猿ってなんだよ、神人とかアホか? 女神朝倉は尻から魔法みたいなのを出していたし、ハイパー化したキタキタオヤジまで出てきやがった。俺の深層意識はいったい何を考えているんだ? 死ぬのか?

俺はぐったりとベッドに着席し、首をくくる五秒前程度には頭を抱えた。あれほどリアルな夢は長門の時以来だが、今回はそんな生易しいもんじゃない。じっとりと汗ばんだ右手、体に微かに残るあいつの温もり、それに唇には湿った感触がまだ。

なんであんな夢を見たのかと今すぐ誰かに逆ギレしたい。

俺は目覚まし時計を持ち上げて現時刻を確認、午前二時十三分。

寝よう。寝るしかない。それしかない。

俺は布団を頭まで被り、冴え渡った脳髄に睡眠を要求した。


一睡も出来なかったけどな。


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