135: ◆TI638OYiZI[sage saga]
2015/02/01(日) 23:12:44.10 ID:BPoS8XS7o
橘君から修学旅行のお土産を貰ったのには、こんな顛末があっての事だった。
あたしの指が、今は自室の机の上に置かれたスノードームをつつく。揺らしてみると、
自分の周りにだけそっと、一足早いホワイトクリスマスがやって来たみたいだった。一抹の
寂しさと同時に、自然と笑みがこぼれてくるのをあたしは感じる。
……橘純一、不思議な人だ。
あたしの嘘を容易く見抜く橘君、一人でいるあたしを見つけてくれた橘君、そして、
今朝の橘君。
この数日の間だけでも、何度彼に驚かされたことだろう? 十把一絡げのクラスメイトの
一人として、彼を捉えていたあたしの判断は、間違っていたのかもしれない。
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