過去ログ - モバP「二兎追い人の栞」
1- 20
13: ◆m03zzdT6fs[saga]
2015/02/08(日) 08:54:46.36 ID:RKgN37bdo
(あっ、そういえばケトル……)

 と、火にかけていたケトルの事を思い出す。幸い、ちょうどいいくらいに沸騰していて、空焚きとかはなかった。

 手早くインスタントコーヒーの粉をカップに入れて、お湯を注ぐ。安物とはいえ、コーヒーのいい香りが鼻腔をくすぐった。
以下略



14: ◆m03zzdT6fs[saga]
2015/02/08(日) 08:57:54.00 ID:RKgN37bdo
『散歩がてら、体を動かしてから、向かうかなあ』

 僕は、半ば冷めかかっているブラックコーヒーを飲みほし、立ち上がる。……やっぱり、苦い。人間五十年、半ばに達しようとしているが、まだまだお子様の舌なんだろうな、なんて自嘲しつつ。

 寝間着からくたびれたジーンズとグレーのパーカーに着替え、ジャケットを羽織る。ついでに、耳当てが付いたゴツめの帽子と手袋も引っ張り出す。
以下略



15: ◆m03zzdT6fs[saga]
2015/02/08(日) 09:03:36.45 ID:RKgN37bdo
『んじゃ、いきますか』

 そう、ひとり呟いて、僕はノートパソコンの電源を落とし、部屋の反対側を見た。そこにあったのは、僕の人生の一部であり、最大の趣味。つまり……壁一面を埋め尽くさんばかりの、本の山。

 決して大きいとは言えないアパートの一室だけれど、それでも壁にうずたかく積まれた、四ケタに届くか、と言う量の山から、適当な一冊を選び出した。
以下略



16: ◆m03zzdT6fs[saga]
2015/02/08(日) 09:05:17.50 ID:RKgN37bdo
『……要らないかな、別に』

 そう呟くと、その紙をくしゃ、と握りつぶして、ゴミ箱へと投げる。どうせ、すぐに読み切ってしまう。栞は要らない。投げた紙は、すぽん、とゴミ箱の中へ消えて行った

 再び、本をポケットに入れる。そしてゆっくりとアパートの扉を開けた。外は酷く寒い。体を震わせ、帽子を目深に被った。
以下略



17: ◆m03zzdT6fs[saga]
2015/02/08(日) 09:05:43.35 ID:RKgN37bdo
今回の更新は以上です。次回は未定です。
それでは読んでいただき、ありがとうございました。


18:名無しNIPPER[sage]
2015/02/08(日) 11:11:46.62 ID:gz8FggVwO
酉が見覚えあったから探したら茄子さんとか書いてた人か、期待
シリーズが茄子さん、千秋、アーニャ、周子、美波と続いたから次は文香だろうなとは感じてた
前に『一』の数字でシリーズ最後と明言してたから、
『一』の数字の時は楓さんか奏な気がする


19:名無しNIPPER[sage]
2015/02/08(日) 11:23:35.35 ID:kdZyd82Co
乙ー
「一」は作者の嫁で是非書いて欲しい


20:名無しNIPPER[sage]
2015/02/08(日) 11:41:03.54 ID:IYpHe3YDO
投下乙でした
相変わらず続きが気になる内容で
次の投下が待ち遠しいです
今作も楽しみにしてますね


21:名無しNIPPER[sage]
2015/02/08(日) 21:21:36.89 ID:j4LQjH30o
そうかそうか、きっちり二時間も睡眠を取ったのか
…いやいや時間が勿体ないとかそういう問題じゃないだろ


22:名無しNIPPER[sage]
2015/02/08(日) 21:26:51.54 ID:599fzVdWo
言いがかりに近いがシンデレラプロと名乗ることに凄まじい違和感

Coしか居らんやんけ


23:名無しNIPPER[sage]
2015/02/11(水) 01:18:36.50 ID:uMPTwQ4y0
属性一つのCGプロは珍しくもなんとも無いんだが・・・


112Res/79.28 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice