過去ログ - 杏子「ふぁいやーぼんばー?」Re.FIRE!!
1- 20
15: ◆DcdG4DxDDg[saga age]
2015/02/02(月) 23:00:26.94 ID:+AI07Lpb0
ゲームセンター


薄暗い店の中で画面の光が席に座る人の顔に映る。

スロットの演出音とメダルの排出される音。

煙草の煙と染み付く臭い。

対戦ゲームから流れるアナウンスと必殺技の声。

重低音が激しいレースゲームのBGM。

それらを抜けたところに杏子はいた。
履いていたブーツをダンスゲームの筐体の横側に置き、素足で、軽やかなステップを踏む。
足が汚れるのもお構いなしに、皮が擦り切れそうな速さで足を動かし、交差させ、右へ、左へと、
文字通り飛び回るように、息をつく間もないほど連続した矢印型のマークを全て正確に踏んでいく。

見ているだけで足がもつれそうになるような矢印の波が、数字へと換わっていった。
表示される数字の桁はどんどん増えていき、600が間近になったところで曲が止まる。

STAGE CLEAR!

そのアナウンスがなると、杏子は背中にあるバーにもたれかかる。
魔法少女である杏子は常人よりも身体能力は遥かに高いが、
能力向上の魔法をかけずに最上級難易度を30曲もやると息が切れ、汗も玉の滴となって流れ落ちた。

表示された順位は1桁であったが、杏子はスコアに興味がないとでも言うかのように、適当にボタンを押し続けてゲームを終わらせる。

後ろを振り返るとギャラリーが数人できていたが、杏子が嫌な顔を向けるとそそくさと人はいなくなっていった。
ゲームセンターに備え付けてあるおしぼり機から数本を取り、ブーツを持って椅子に腰掛けると、黒ずんだ足を拭く。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
299Res/481.92 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice