過去ログ - 杏子「ふぁいやーぼんばー?」Re.FIRE!!
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◆DcdG4DxDDg
[saga age]
2015/02/02(月) 22:57:58.15 ID:+AI07Lpb0
バサラが不本意ながらそっぽを向くと、杏子は胸元のソウルジェムに手をかざし、光を放ちながら変身を解く。
私服に入っていた札束を握り、前に差し出す。
杏子「もういいよ。ほら、お金。これでいいんだろ」
バサラ「……!ふざけるな!」
差し出された札束を、バサラは払いのけた。
杏子の目が驚きで見開く。
杏子「な……!?」
バサラ「金なんざどうだっていい!」
杏子「は、え?」
バサラ「ギターケース、失くしたのかよ?」
杏子「あ……う、うん」
バサラ「はあ……ならそうと早く言えっての」
バサラはため息をついてギターを背負い直し、路地裏から通りへと歩いていこうとする。
杏子「っておい、お金!」
バサラ「いらねーよ」
振り返りもせず、その言葉だけを杏子に返しながらバサラは去っていった。
茫然と立ち尽くしながら、杏子は返そうとしていた札束を力強く握りしめる。感情の理由が分からないまま杏子は苛立っていた。
その感情が惨めと呼ばれるものであることに気づける程、杏子はまだ人生の経験を積んではいなかった。
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