5:魔法をかけて
2015/02/04(水) 15:49:33.32 ID:GUuysaGD0
言葉がでない。身体が震える。
私は…私はこの少女に共感してしまった。心を動かされてしまった。
彼女の未来を…彼女がこれから掴み、描いていく未来を見てみたいと思ってしまった。
それは現在の自分の否定、我那覇響が961プロでこれまで思い焦がれてきたアイドルの理想像への否定に繋がった。
敵を完膚なきまで叩き潰す。最後まで立っていた者こそが勝者である。勝つために手段を選んではならない。 黒井社長の教えを何度も思いだせばだすほど、彼女の光はより輝いているように見えた。
響「どうして諦めないんだ‼弱虫春香のくせにー‼」
私の叫び声は幸か不幸か大音量で始まった音楽によって春香には届かなかった。
春香「いくよみんな!『私はアイドル』!!」
周りのファンが一斉に声を上げた。彼女と一緒にコールし、彼女と一緒にジャンプする。ファンとアイドルが一つになり、まるで会場全体が歌っているようだった。
響「…………敵でいてくれなきゃ、困るんだ。戦う相手がいないと、自分を見失いそうだから」
私は曲が始まってることも知らずにただ地面を眺めていることしか出来なかった。
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