過去ログ - 響「輝きの向こう側は…」
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76:魔法をかけて[saga]
2015/02/09(月) 13:51:16.46 ID:ABARctZx0
 年が十五を越えた頃、奴は本家の正式な跡取りに認められ「四条」を名乗ることを許されました。

言い争いの絶えない四条家で満場一致で決まったそうです。

あの時の「四条」の表情を忘れることができませんでした。

 その夜私は眠ることが出来ず庭で月を眺めておりました。


「こんばんは、貴音」

後ろから呼ばれる声、振り返らなくとも誰かははっきりと分かりました。

私の身体はまったく動けず蛇にでも睨まれているようでした。

四条「貴音は気づいてるよね僕のこと?」

私の息は止まりました。呼吸をすることが出来ず、陸で溺れているようでした。

今まで隠していたことがいつの間にか知られていた。

自分の言う通りにならない人物が居ることを気づかせてしまった。命の覚悟までしました。



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