過去ログ - 僧侶「貴方を待ち続けて」
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127: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/17(火) 19:28:33.93 ID:Hye/S/uT0
私は1人の日常に戻った。

僧侶「ふぅー」

日課である散歩も続けていた。
いつ雨が降ってもいいように、晴れの日でも傘を持ち歩いた。

僧侶(そろそろ寒くなってきたなぁ)

北方では雪が降ったと聞く。
そういえば道中の花も枯れ、動物達も冬眠の準備を始めている。

僧侶(もう、そんな季節なんだ)


時の流れを早く感じるのは、自分が歳をとったせいかもしれない。
あまりそう思いたくはなかったが、少なくとも子供の頃に比べれば時の流れはずっと早い。

決して同じ毎日を繰り返していたわけではない。
たまに馬車に来てもらって街に行くこともあったし、街に顔見知り程度の知り合いもいて、浅く広く人との交流も持っていた。それでもやはり、家で過ごしている方が気が安らいだ。
編み物をしたり、変わった料理にチャレンジしてみたり、家の中でできる趣味にも手を出した。そうやって毎日、それなりに楽しんで過ごしていた。

そんな日々を過ごしていく内に、いつの間にか北方の雪は溶け、新しい花の芽が道に生えていた。

新しい季節になれば新しい景色になる。頭の悪い自分は、去年の景色を覚えていない。だからまた新鮮な気持ちで道を歩くことができる。
それを繰り返す内に、知らず時は流れる。だから自分は、時が流れるのを精一杯楽しもうと思う。

そんな自分だから、待つ、ということを、あまり大仰に考えてはいなかった。


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