55: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/12(木) 19:37:46.53 ID:zorRjnWi0
>次の日
魔人「今日の飯は不味いな」
僧侶「あらー。やっちゃいましたー」
魔人「まぁまだ食えるからいいけどな…」
この女の料理の出来はその時その時で全然違う。
見た目は悪くないので基本ができていないわけではないだろうが、いつ発揮されるかわからないドジっぷりが料理の味を変えるのだと思う。
とにかく口に入れるまで味が全く予想できないのは、この平和ボケした生活において最大のスリルでもあった。
魔人「今日も天気が良さそうだな…食ったら行くのか、散歩」
僧侶「はい。それで、そのー…」
魔人「ん?」
僧侶「今日はちょっとだけ遠出したいんですけれど…」
女は遠慮がちに言う。「少しの遠出」でも、その足では結構時間がかかる。
だが俺は時間を持て余しているわけで…。
魔人「あぁ、いいぞ」
僧侶「ありがとうございます」ペコッ
魔人「どうでもいいけど礼言う時に頭下げなくていいから…昨日みたく転ぶぞ」
僧侶「…」
昨日のことを思い出したのか、女はフリーズする。
俺は女がそんな反応したのを見て、忘れかけていた昨日のことを思い出す。
魔人「…飯、冷めるぞ」
僧侶「あ、はい」
俺は平気なんだけど、意識されると気まずくなる。ったく、鈍そうな割にウブな奴だ…。
154Res/111.74 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。