過去ログ - 【うみねこ】salvation of the golden witch
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名無しNIPPER
[saga]
2015/04/04(土) 18:52:58.25 ID:wZrDakyK0
「実は、戦人様のおかげなんです」
戦人君の?
「あの頃、私が戦人様とよく遊んでいたのは」
「うん。知っているよ」
彼は学業の方はいまいちだったみたいだけれど、地頭が良かった。
誰とでも直ぐに打ち解ける才能もあった。
手先も器用なので良くマジックなどを見せてくれたっけ。
その上大変な読書家で特に推理小説に精通していた。
当時は紗代ともよく推理小説の話なんかで盛り上がっていたのを見て知っている。
「当時の私はあまり自分に自信が持てていませんでした。
お仕事の方も年齢が上がるにつれて色々と任されるようになりましたが、
失敗ばかりで、奥様や旦那様からご注意を受ける事も度々で…」
「そうだね。特に紗代は昔からいたから色々と責務もあっただろうに」
「ええ。周りからの期待に自分は応えきれないのではないかと不安になってしまって。
それが原因で又失敗をしてしまってと、負の連鎖になってしまって」
「そんな時に戦人君が?」
「はい。当時私は戦人様が島に来られる度に推理ゲームをしておりました。
お互いに問題を出し合って、それに答えてゆくと言うものでしたが、
私は、そのゲームの中ではお仕事を忘れて自分でいられる様な気がしてたんです」
きっといい気分転換だったんだろう。戦人君の方から誘ったに違いない。
彼はそう言う人の心の機微に聡い人だから。
「その時に戦人様が「そのままの私でいれば良い」って言って下さったんです。
最も、それだけじゃありませんでしたけれど…」
そう言ってちょっと笑う紗代。
彼が他に何を言ったか容易に想像がつく。
当時の彼が言いそうな事。…うん。
僕も少し笑った。
「当時、仕事面で支えて下さったのは源次様と熊沢さんでした。
同じ様に、戦人様は私の心を支えて下さったんです。
いえ、だからと言って決して好きになったとかそう言う訳では!!」
慌てて最後に言葉を足す紗代。
キレイなツンドラだった。
紗代はそう言うけれど、きっとそれは、
もう少しすれば初恋になる様な、そういう淡い物だったのだろう。
ちょっと妬けた。
「ほら、譲治さん!」
「え?」
「そんな顔しないで下さい」
そんな顔、を僕はしていたのか…。
「戦人様とは本当にそう言った関係ではなかったですよ?
友達以上ではあったと思いますけど、仲間とか同志とかきっとそう言う関係です」
譲治様も推理小説読みません?と紗代は言葉を続けた。
「じゃあ何かおススメを教えてくれるかい?」
「そうですね…譲治さんはお仕事もお忙しいので」
そう言って嬉しそうに色々と教えてくれる紗代。
帰ったら早速買って読んで見よう。
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