12:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:47:36.84 ID:MWkPTlhp0
「それは、そのぉ…」
まゆは曖昧に言葉をにごします。
どうやらただの鍵の行き違いというわけではなさそうです。
13:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:48:44.00 ID:MWkPTlhp0
「別に礼子さんに断ってからでも良かったんじゃないのぉ?まゆちゃんほっぺすべすべ〜お化粧のしがいがありそぉ〜」
雪菜がまゆのほっぺたをすべすべと指でなぞりながら言いました。
「まゆのプロデューサーさんはとぉっても素敵な人ですから、どこからライバルが出てくるかわかりません。絶対に秘密です」
14:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:50:15.06 ID:MWkPTlhp0
「大体ウチたちがここを開けてなかったらどうするつもりだったのさ」
海が尋ねます。
「他の人には言わないでくださいよぉ」
15:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:51:14.92 ID:MWkPTlhp0
「あぁ、今日は夕方からレッドバラードのお仕事があるから…」
礼子は今は不在、雪菜が手をぽんと叩きます。
レッドバラードは比較的年齢層が高めなユニットなので、夜までかかるディナーショーなどの公演の仕事が多いのです。
16:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:52:04.67 ID:MWkPTlhp0
「いいよ。言わない。ウチらは片付けたら行くけど、鍵はウチが返すから終わったら閉めてもっておいで」
運命の人の為だもんね、と海が笑いかけます。
まゆは照れくさそうにお礼を言いました。
17:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:53:57.26 ID:MWkPTlhp0
「ちょっと私考えたんだけどね」
ぼんやりと座っていた海に口紅を塗り直しながら雪菜が言いました。
「朋ちゃん、きっと気にしてるんだろうねぇ」
18:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:54:45.97 ID:MWkPTlhp0
同じ頃、朋の部屋。
朋は今日1日あったことを振り返っています。
2人が食事会を提案してくれた時は嬉しさと同時に申し訳なさもありました。
19:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:55:24.34 ID:MWkPTlhp0
ドアの前に立っていたのは、海と雪菜でした。
「心配で見に来ちゃったよ。朋、腫れぼったい目だけど、寝てたのかい?」
海が、母親のような声をかけながら朋の頭に手を乗せます。
20:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:56:18.32 ID:MWkPTlhp0
泣きやんだ後に海と雪菜に謝罪を改めて述べた朋の顔は昨日からの沈みきった顔とは違う、すっきりとしたものでした。
もう大丈夫だろうと、2人は消灯時間の前に朋の部屋を出ていきました。
布団に入ってから、そういえば、と朋はひとりごちます。
21:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:57:19.33 ID:MWkPTlhp0
次の日。
仕事から寮に戻ってきた礼子は、キーボックスから調理室の鍵が持ち出されているのに気づきました。
書き置きなども残っていません。
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