5:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:40:23.64 ID:MWkPTlhp0
ほんのひと月前のこと、年が明けて間もないころです。
朋、海、それに井村雪菜を加えた3人は正月の休み期間を利用して、遊びに出ていました。
この3人はユニットを組んだことから仲良くなり、プライベートでもこうして遊ぶことがままあります。
6:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:41:22.02 ID:MWkPTlhp0
そのときもなだめるのに苦労したものです。
気の持ちようとはよく言ったもので、朋の占いが悪いとメンタルに影響し、結果的に運勢が悪くなってるように見えるのです。
「悪いのはしょうがないよ、開運の方法とか、書いてないの?」
7:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:42:13.28 ID:MWkPTlhp0
これで安心かな、と海は思います。
占いの結果に調子を左右されるのも朋の性格なら、開運の方法一つで調子を取り戻すのも朋の性格です。
しかし、その開運の方法を見たはずの朋は、無言でスマートフォンの電源をかちりと切り、ふらふらと談話室を出ていってしまいました。
8:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:43:23.27 ID:MWkPTlhp0
翌日。
寮の調理室に向かう朋と海、雪菜の姿がありました。
一晩明けて、昨日ほどではなくとも、落ち込んだ朋を見かねた海が雪菜に相談したからです。
9:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:44:20.64 ID:MWkPTlhp0
「ようし、それじゃあウチが腕をふるってあげようか!」
遊びに行くことは叶わなくとも、美味しいものを食べるというのはいいアイデアのように思われました。
当人は自分をガサツだと言いますが、弟を持つ海は家事も上手にこなします。
10:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:45:11.26 ID:MWkPTlhp0
朋リクエストのうどんを調理室の机で3人ですすっている途中、朋がぽつりと呟きました。
「ごめんね、2人とも…」
それきりまた朋は黙ってしまいました。
11:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:46:42.81 ID:MWkPTlhp0
開いたドアの前にスーパーの袋を下げて立っていたのは、佐久間まゆでした。
「あれ、まゆちゃん。今日調理室を使う予約とってあったぁ?」
調理室は原則として使用する前に、寮長を兼任する高橋礼子に許可をもらい、鍵を借りなければなりません。
12:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:47:36.84 ID:MWkPTlhp0
「それは、そのぉ…」
まゆは曖昧に言葉をにごします。
どうやらただの鍵の行き違いというわけではなさそうです。
13:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:48:44.00 ID:MWkPTlhp0
「別に礼子さんに断ってからでも良かったんじゃないのぉ?まゆちゃんほっぺすべすべ〜お化粧のしがいがありそぉ〜」
雪菜がまゆのほっぺたをすべすべと指でなぞりながら言いました。
「まゆのプロデューサーさんはとぉっても素敵な人ですから、どこからライバルが出てくるかわかりません。絶対に秘密です」
14:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:50:15.06 ID:MWkPTlhp0
「大体ウチたちがここを開けてなかったらどうするつもりだったのさ」
海が尋ねます。
「他の人には言わないでくださいよぉ」
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