8:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:43:23.27 ID:MWkPTlhp0
翌日。
寮の調理室に向かう朋と海、雪菜の姿がありました。
一晩明けて、昨日ほどではなくとも、落ち込んだ朋を見かねた海が雪菜に相談したからです。
9:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:44:20.64 ID:MWkPTlhp0
「ようし、それじゃあウチが腕をふるってあげようか!」
遊びに行くことは叶わなくとも、美味しいものを食べるというのはいいアイデアのように思われました。
当人は自分をガサツだと言いますが、弟を持つ海は家事も上手にこなします。
10:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:45:11.26 ID:MWkPTlhp0
朋リクエストのうどんを調理室の机で3人ですすっている途中、朋がぽつりと呟きました。
「ごめんね、2人とも…」
それきりまた朋は黙ってしまいました。
11:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:46:42.81 ID:MWkPTlhp0
開いたドアの前にスーパーの袋を下げて立っていたのは、佐久間まゆでした。
「あれ、まゆちゃん。今日調理室を使う予約とってあったぁ?」
調理室は原則として使用する前に、寮長を兼任する高橋礼子に許可をもらい、鍵を借りなければなりません。
12:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:47:36.84 ID:MWkPTlhp0
「それは、そのぉ…」
まゆは曖昧に言葉をにごします。
どうやらただの鍵の行き違いというわけではなさそうです。
13:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:48:44.00 ID:MWkPTlhp0
「別に礼子さんに断ってからでも良かったんじゃないのぉ?まゆちゃんほっぺすべすべ〜お化粧のしがいがありそぉ〜」
雪菜がまゆのほっぺたをすべすべと指でなぞりながら言いました。
「まゆのプロデューサーさんはとぉっても素敵な人ですから、どこからライバルが出てくるかわかりません。絶対に秘密です」
14:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:50:15.06 ID:MWkPTlhp0
「大体ウチたちがここを開けてなかったらどうするつもりだったのさ」
海が尋ねます。
「他の人には言わないでくださいよぉ」
15:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:51:14.92 ID:MWkPTlhp0
「あぁ、今日は夕方からレッドバラードのお仕事があるから…」
礼子は今は不在、雪菜が手をぽんと叩きます。
レッドバラードは比較的年齢層が高めなユニットなので、夜までかかるディナーショーなどの公演の仕事が多いのです。
16:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:52:04.67 ID:MWkPTlhp0
「いいよ。言わない。ウチらは片付けたら行くけど、鍵はウチが返すから終わったら閉めてもっておいで」
運命の人の為だもんね、と海が笑いかけます。
まゆは照れくさそうにお礼を言いました。
17:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:53:57.26 ID:MWkPTlhp0
「ちょっと私考えたんだけどね」
ぼんやりと座っていた海に口紅を塗り直しながら雪菜が言いました。
「朋ちゃん、きっと気にしてるんだろうねぇ」
18:名無しNIPPER[saga]
2015/02/11(水) 01:54:45.97 ID:MWkPTlhp0
同じ頃、朋の部屋。
朋は今日1日あったことを振り返っています。
2人が食事会を提案してくれた時は嬉しさと同時に申し訳なさもありました。
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