過去ログ - パワプロ「あ、そうだ。今日○○の誕生日だ」
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2:[saga]
2015/02/14(土) 00:19:45.68 ID:dWrBQdg30

 「ふぅ・・・」


 今日もいつもの様に練習を終える。けど、今日は特別な日。
 他の皆にとっても特別な日だけど、僕にとっては皆よりも特別な日なんだ


 「お疲れ様。進君っ」


 進「あ、お疲れ様。パワプロ君」


 僕のチームメイトであり、キャプテンであった僕の兄、猪狩守の遺志を受け継いでキャプテンに任命された同級生。と言うよりも友達かな?
 

 パワプロ「いやぁ、今日も練習疲れたよ」


 バックからタオルを取り出して汗を拭く。しかし決して帽子は取らない。それは1年生の頃から気にかけていた疑問だった。
 一度だけ、橘さんが釣竿で釣り上げて取ってみようと試みた。けど、引っかけた所までは良かったけど何故か帽子は取れず無理矢理引っ張り上げたらパワプロ君が釣り上げられた。あれには皆口が閉じれてなかった


 進「そうだね。兄さん達が抜けて、僕らが頑張って後輩の皆を引っ張れるようにならないといけないからね」


 パワプロ「うん、そうだね。俺はキャプテンだから一番頑張らないとなぁ」


 進「期待してるよ、キャプテン」


 パワプロ「ははっ、任せてよ。進君」


 そう言っていつもの明るい笑顔で接してきてくれるパワプロ君はやっぱりどこか頼りになると思えてくる。
 これが兄さんが選んだ理由なのかもしれない。
 パワプロ君は拭き終えたタオルを、1年生の頃から使い込んでいるボロボロのバックの中に押し込んで、時計を見る。そして焦った様な声を出した。


 パワプロ「あ、そうだ!今日俺用事があるから帰るね!じゃっ!」


 進「あ、うん。また明日」


 慌ててバックを引っ掴み、ドアを開けて勢いよく飛び出すと風の様に去って行った。この場に残ったのは僕だけになった
 流れる沈黙の中で僕は寂しさを覚え、重い溜息をついた。


 進「・・・僕も帰ろうかな」


 そう思うと手が先に動き、パワプロ君と同じく1年生の頃から使っているのだが、毎日欠かさず綺麗にしているピカピカのバックを手に取るとドアを開けて部室を後にした。


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