12: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2015/02/23(月) 11:25:34.27 ID:kKUfzB5A0
「ごめん。名前、先生に聞いてさ」
先生から聞きだしたのか。
よく見れば、先ほどまで彼と親しげに話していた先生は私のクラスの担任だった。
13: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2015/02/23(月) 11:26:22.75 ID:kKUfzB5A0
やはり根はいい人なのだろう。私の発言を聞き届けると、素直にその場所を退いた。
そんな彼を見て、私には当然とも言える一つの疑問が湧いた。
「少しだけ、聞かせてください」
14: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2015/02/23(月) 11:27:09.07 ID:kKUfzB5A0
よく、わからない。
家柄の事だろうか。それとも、本当に私が他の人とは違うと思っているのだろうか。
「……すみません。それでは失礼します」
15: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2015/02/23(月) 11:28:20.31 ID:kKUfzB5A0
調べてみる今の今まで、実在するかどうかも疑っていた。
そして担当プロデューサーのページには、彼の顔写真とプロフィールが乗っている。
本当に、彼はアイドルのプロダクションのプロデューサーだったんだ……
16: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2015/02/23(月) 11:33:28.68 ID:kKUfzB5A0
20○△年 D月W日
「あ……」
17: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2015/02/23(月) 11:35:47.82 ID:kKUfzB5A0
彼が私の苗字を呼んだ途端、彼の周りにいた女子達はばつが悪そうな顔をした後、そそくさと帰路についた。
「ごめん。興味ないって言われたけど、どうしても諦めきれなくて」
「……そうですか」
18: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2015/02/23(月) 11:37:32.16 ID:kKUfzB5A0
ありす イン ワンダーランド。
喫茶店ですが。
「それで……えっと、何から話したらいいかな」
19: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2015/02/23(月) 11:39:56.54 ID:kKUfzB5A0
「ならあの子達のうち、誰かを私と同じようにスカウトしたんですか?」
「いや、してない」
即答だった。
20: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2015/02/23(月) 11:41:58.94 ID:kKUfzB5A0
「っと、もうこんな時間か」
腕時計を見て彼が言った。
私も釣られて喫茶店内の時計を見ると、時刻は午後5時を回っていた。
21: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2015/02/23(月) 11:43:53.26 ID:kKUfzB5A0
「待ってください」
私はそんな彼を引き止めた。
もう少し話を聞いていたいと思ったのは確かだが、引き止めてどうしようというのか。
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