45: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2015/02/23(月) 14:45:55.18 ID:kKUfzB5A0
 20○△年 D月Z日 
  
  
 「どうして私に黙ってあの男を家に入れたの!!」 
  
46: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2015/02/23(月) 14:47:58.85 ID:kKUfzB5A0
 20○△年 E月A日 
  
  
 「ありす……ちょっと、いいかな」 
  
47: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2015/02/23(月) 14:49:37.26 ID:kKUfzB5A0
 「どう……とは?」 
  
 だが、ウミガメから放たれた言葉は思いもよらぬものだった。 
  
 「アイドルになりたいと……思っているのかい?」 
48: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2015/02/23(月) 14:51:47.56 ID:kKUfzB5A0
 20○△年 E月G日 
  
  
 一週間が経った。 
  
49: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2015/02/23(月) 14:54:06.42 ID:kKUfzB5A0
 「まだ、アイドルになりたいと思っているのか?」と。 
  
 私は毎日「はい。あの人と一緒に」と答えるだけ。 
  
 ただ、今日に限ってはそうはいかないかもしれない。あの人を疑い始めた、今日に限っては。 
50: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2015/02/23(月) 14:55:49.60 ID:kKUfzB5A0
 考えてみてもわからない。私はそこまでアイドルやあの人に固執していただろうか。 
  
 疑っても尚、信じたいと思っているのか。 
  
 「……そうか。わかった」 
51: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2015/02/23(月) 14:58:33.73 ID:kKUfzB5A0
 強く言ったつもりが、声が震えている。 
  
 なんと情けない。 
  
 「母さんに……君がアイドルになりたがっていると、言いに行く」 
52: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2015/02/23(月) 15:00:11.96 ID:kKUfzB5A0
 「ありすがアイドルをやるという話……最初は真に受けなかった。すぐにお帰りいただいた」 
  
 「……当たり前、ですよね」 
  
 「だけどその日から毎日彼は私のところにやってきては、言うんだ。『彼女をアイドルにしたい』と」 
53: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2015/02/23(月) 15:02:09.94 ID:kKUfzB5A0
   
   
 「君は……もしこの生活を失くしても……もしこれから先、困難が待っていても……アイドルに、なりたいと思うかい?」 
   
   
54: ◆uCbLPg/WnY[saga]
2015/02/23(月) 15:10:54.70 ID:kKUfzB5A0
 20○△年 E月I日 
  
  
 「よ、久しぶり。橘さん」 
  
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