過去ログ - さやか「人と深くつなぐことができないさびしさ」
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31:名無しNIPPER[sage]
2015/03/05(木) 23:44:34.00 ID:MJHDOacq0
幸い、服に付いた泥は軽く乾いていて、タオルで軽く払うだけでだいたいの汚れは取れたし、タオルを特別汚すこともなかった…はずだと思う

彼女はカゴのなかからひょいと2枚のタオルを無造作に取ると私が持っていた薄茶色のタオルの上に重ね後ろを向いた

「今お茶を出すから、テーブル席じゃなくて奥の部屋に入ってちょうだい」


32:名無しNIPPER[sage]
2015/03/05(木) 23:45:04.41 ID:MJHDOacq0
彼女は有無を言わせない
しかし、おどしとはちがう
それにたぶん、強制ではない
彼女は私の遠慮を汲み取ってくれた
無愛想で素っ気ない態度にも見える沈黙という姿勢、あったばかりではあるがこれも彼女の優しさに思えた
以下略



33:名無しNIPPER[sage]
2015/03/05(木) 23:50:52.14 ID:MJHDOacq0
床よりも少し高い段差がある小さな一角…たしか、小上がりというんじゃなかっただろうか
2階に登る階段の真下と壁は本棚になっていて、その空間のちょうど真ん中にはえんどう豆のようなちょっと変わった形のテーブルがある
立って見たときは階段があるせいで窮屈そうに見えたが、座ってみるとむしろ階段のおかげで天井がなく吹き抜けのようになっていて開放的だ


34:名無しNIPPER[sage]
2015/03/05(木) 23:51:52.62 ID:MJHDOacq0
「ちゃんと靴を脱いであがるのよ」

彼女は持って来たトレーを1度テーブルの近くに置くと私に向き合ってそう言った
私はヒールを脱ぐのをためらった
正直にいえば、朝からずっとこのヒールは脱ぎたかった
以下略



35:名無しNIPPER[sage]
2015/03/05(木) 23:52:44.66 ID:MJHDOacq0
不意に思わずハサミを貸してくれと言ってしまったのも、この痛みを取り除くことを考えていたからだ

足の爪を切るのに園芸用のハサミを貸してくれと言ってしまうとは未遂とはいえ情けない

走っていた時は一時的にこの痛みを忘れられた
以下略



36:名無しNIPPER[sage]
2015/03/05(木) 23:54:04.82 ID:MJHDOacq0
ここまでで

また今度


37:名無しNIPPER[sage]
2015/03/06(金) 13:25:01.64 ID:xXbYOsSto



38:名無しNIPPER[sage]
2015/03/23(月) 18:29:48.36 ID:qOdkxMScO
おいつづきは


39:名無しNIPPER[sage]
2015/04/03(金) 14:42:19.71 ID:0gvegyhP0
時間あいてしまった
つづき


40:名無しNIPPER[sage]
2015/04/03(金) 14:43:17.80 ID:0gvegyhP0

「裸足になるということは自由になるということだと、私は思うの」

こあがりに腰を落とした彼女は革靴の紐を解きながら言う

以下略



41:名無しNIPPER[sage]
2015/04/03(金) 14:43:45.22 ID:0gvegyhP0
「私はあなたに…このお店に来る人には皆、この場所で自由であって欲しいのよ」

さやか「自由…」

彼女は立ち上がり私の目をじっ、とみつめる
以下略



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