過去ログ - P「理想のプロデューサー」 千早「3・・・ですか?」
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6:雨雪 東吾 ◆66FsS2TZ4lNJ[saga]
2015/03/02(月) 23:45:54.23 ID:QxLizg4L0
P「それは乗り越えなければならない痛みだ。確かに苦しいし、辛いことだ。でもな、前は向かなきゃいけないんだ。アイドルならなお一層、な」

プロデューサーの目が不自然に気持ち悪く、また、言葉が重々しく響いたため、私は視線を机の端に逃がす。

私は何も言えない。

だってこの人は私と違って前に進んでいるように見えたから。

P「アイドルって言うのは希望や喜びを与えなくちゃいけない」

P「お前がアイドルとして、歌手としてでも本格的に高みを目指すなら、それは乗り越えなくちゃいけないことだ」

プロデューサーの言っていることはわかる。

自分が前に進んでいないことなど自分が一番分かっている。

それでも・・・

千早「努力は・・・しています」

何年苦しんだだろうか。何回前進を試みただろうか。

それでも、その度に私の脳裏をあの日≠ェ掠める。

自分の犯した罪が私を黒く染める。

あのとき、あのとき、あのとき、たら、れば、たら、れば・・・

P「おい、大丈夫か?」

握りしめた拳から血が滴る。

そう言えば最近爪切っていなかったっけ。

P「血出てるぞ・・・。これ、貼っとけ」

千早「・・・ありがとうございます」

絆創膏を受け取る。

こんなにやさしくしてくれるのはプロデューサーがまだ私の本性を知らないから。

本当の私を知ればプロデューサーだって・・・。


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