32:名無しNIPPER[sage]
2015/03/03(火) 00:31:37.30 ID:mcjyyjUNo
私の手に手を絡めて動きを止めると、胸にもたれかかるようにして私を見上げながら言ってくれた。
差し込む月明かりを取り込んだ大室さんの綺麗な目には、重ねた我慢による涙が溜まっていた。
櫻子「先輩が私に何かしてくれる時とか、私に構ってくれるときとか、私のことちゃんと受け止めてくれる時……そういうのがすごい嬉しいんです。先輩みたいなすごい人が、私のことちゃんと見てくれてるんだって……」
綾乃「……私は別にすごくなんかないけど、それでも嬉しいわ」
櫻子「先輩、だけなんですからね……私の弱点知ってるの。誰にも言っちゃ、だめですからね……?」
綾乃「っ……!///」
魔性の笑顔が、私を大きく揺らす。
可愛すぎて、愛しすぎて。壊れそうに震える小さな大室さんを、強く強く抱きしめた。
綾乃「……ええ、誰にも言わないわ。その代わり……」
―――これからも、あなたにとって一番の先輩でいさせてね。
私たちは手を取り合ったまま横に倒れ、そのまま眠りに落ちてしまった。
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