過去ログ - 夜更けの影送り 百合ver
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27: ◆/BueNLs5lw[saga]
2015/03/21(土) 20:35:36.18 ID:3oDo0G9g0
このどこか精悍な顔つきは、年齢によるものだったのかと私は妙に納得した。

「この歳になるとさ、色々しんどくなっちゃうから」

じゃあ、辞めればいいのに。
と、心の中で呟く。
けれど、辞めない。
それはなぜか。
会社への情か。
自分への甘えか。
こうやって、自分よりも年齢の下の人間が視察に来ることに、
何の抵抗もないのか。悔しくはないのか。

当たり障りのない会話で、私の何を知りたいのか。
この女を理解しないと、今回の視察は無駄に終わってしまうような気がした。

斎藤マネージャー。
彼女は営業所に行くまでの間に、自分のことをつらつらと話してくれた。
もともと、福岡で農業組合に勤めていた彼女は農家とのパイプもあった。
組合を3年ほどで辞めて、培った営業の能力もあったため、採用されてからすぐに健康食品の営業主任となった。
そして3年ほど経って、成績が停滞してきた頃に、飛ばされた。

彼女は笑いながら、また白い煙を放った。


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