8:名無しNIPPER
2015/03/08(日) 00:58:05.60 ID:j6K9ZfLpO
日もすっかり沈んだ頃にようやく今回の宿営地の街についた。
我々のような騎士隊は街に常駐している騎士団とはちがい、被害の多いところを回るため、ひと処に滞在するということがない。
この街もせいぜい5日もしないうちに去ることになるのだろう。それでも帰る場所があるというのはありがたい。
馬をつなぎ、衛兵と挨拶を交わし、街壁の外の小川で戦闘の汚れをおとす。
いち早く服を脱いだ部下が川に飛び込んで寒さに悲鳴をあげる。
まったく、お調子者はこれだから。
他の部下たちも革鎧を拭ったり、剣の手入れをしたりと、それぞれの習慣をこなしてから次々に小川に浸かる。
私も武装をといて裸身になり、冷たい水に足先を浸した。
最初は部下たちに止められたものだが、今となっては皆慣れたものだ。
まあ、当然のことだ。
このような筋肉と傷跡で覆われた身体に欲情するやつはいない。
女の身で剣をとるためには、多くの物を捨てなければならない……らしい。
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