過去ログ - 新戸緋沙子「私は、お前のことが好きだ。幸平創真」
1- 20
26:名無しNIPPER
2015/03/15(日) 17:31:57.27 ID:0RDY0QGc0
「んー。昨日よりは大分良い感じになったな」
「そうだな。味の繊細さは昨日より遥かに上がっている。やはり火入れの時間が肝と読んだのは正解だったな」
「だけどまだまだ四宮先輩には及ばずだ」
「……こればかりは経験を積むしかないだろうな。昨日と同じように一つ一つ復習し積み重ねていくことが一番の近道だろう」

幸平創真はやはり私とは比べ物にならない傑物だった。昨日私と復習した内容を、今日既に実戦に取り組み、成功させている。
私は何度も失敗を繰り返しているのに。
そして私が目指すあの人は、そもそも失敗したところを見たことがなかった。
完全無欠の料理人だった。

「ん?どうした新戸?」
「いや、お前は凄いなと思ってな幸平創真」
「は?」
「昨日の今日でこれだろう?たった1日で昨日の反省点を改善し、実戦に生かしている。私には到底及ばぬ領域だ……」

私が目指す遥か頂。薙切えりなという天才の隣。
そこに辿り着く自分を目指し、今も精進し、進もうとしている。
でもどうだろう。
葉山アキラもそうだ。
凡才の自分が才能を持つ彼らにそもそも勝ち目なんてなかったんじゃないのか?
目の前の幸平創真もそうだ。
どうしても、どこか弱気になってしまう。

「何言ってんだ新戸?」
「え?」
「だって今日の料理が上手く出来たのって、俺はお前のお陰だと思ってるぜ?」
「は?何を言っている幸平創真!つまらん慰めはよせ!」
「いや、実はさ。お前と別れた後極星寮戻ってまた試作したんだよ。でもどーしても上手くいかなくてさ。中々良い味が出せなかったんだよ。んで、良いイメージ忘れたくないから、もう一度やろうと思ったんだけど、新戸が来てくれたお陰ですんなり出来たんだよ」
「な、何?」
「多分俺じゃ気づかなかったミスを新戸が拾ってくれたお陰で、昨日より味が上がったんだと思う。何を卑屈になってるか知らねーけど、感謝してるぜ?新戸」

ドクンッとまた胸が跳ねる。
こいつはスタジエールの時もそうだった。惚けた振りして、私の一番欲しい言葉をくれる。
私が見えていなかった道を教えてくれる。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
52Res/29.51 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice