過去ログ - 新戸緋沙子「私は、お前のことが好きだ。幸平創真」
1- 20
27:名無しNIPPER
2015/03/15(日) 17:32:52.05 ID:0RDY0QGc0
ドクンッドクンッと心臓の音がうるさい。
……認めろというのか。
この気持ちを、この胸の鼓動を。

ドクンッドクンッドクンッと今までで一番早く血液が流れる。

私は、私はこいつのことを……。

「ん?どうした新戸?」

私は……私は……?

「…………ゆ」
「緋沙子ー?ここにい……え?」

幸平創真とは別の声が耳に入り、思考が完全に止まった。
心臓がまた違う意味で跳ね上がる。

「ん?薙切?」
「え?え、えりな……様?」
「ひ、ひ、ひ、緋沙子……?と、幸平……くん?」

サーっとえりな様の顔の血が引いていくのが分かった。

「な、な、な、」

声にならない声で、私たちの方を指差す。大体言いたいことは分かる。

「ん?おい新戸、薙切の奴どうしたんだ?」
「お前は黙っていてくれ、幸平創真」
「ん?おい」

正直今の私も一杯一杯だったが、どうにかここでえりな様の爆発を防がなければならない。
恐らく生きていた中で、今が一番早く頭が回転している気がした。

「えりな様」
「ん、うん?」
「幸平創真とこうしているのは、調理について彼から教わっていたからです。えりな様の隣に立つためには、選抜2位の彼の実力をより知ることが必要と思ったのです。驚かせてしまって申し訳ありません」
「いや、まぁ俺も新戸から色々教えて貰ってたけどな」
「お前は黙ってくれと言ったろう!」

しかしえりな様は余程の衝撃だったのか、少々頭がショートした感じだった。

「え?あ?うん?そうなの?あ、そうなのね?なんだー、緋沙子はほんと勤勉ねー。だったら私に言ってくれれば何でも教えてあげるのに。あはは……」

壊れかけのえりな様の腕を引き、少し待ってろと幸平創真に言い、一旦調理室を離れる。
とりあえずえりな様を人目につかない内に元に戻さなければ。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
52Res/29.51 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice