過去ログ - 咲「誰よりも強く。それが、私が麻雀をする理由だよ」
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58:名無しNIPPER[saga]
2015/03/22(日) 11:49:18.21 ID:elEO7+rFO

 昼下がりの校庭は、祝日という事情もあって先客もおらず、空いていた。
 しかし完全に人気がないわけではないようだ。運動場の方から部活に励む生徒の声が聞こえる。

ネリー「サキ、このタンドリーチキンすごくおいしい!」

咲「ん。おいしくできたみたいでよかった」

 咲お手製の弁当を広げ、暫し歓談に耽る。
 しかしすぐに食欲が勝り、中々箸は止まらなかった。

ネリー「ごちそうさま!」

 完食。米粒一つ残さず平らげて満足げなネリーに、咲は笑顔で受け答える。

咲「お粗末さまです。ふふ」

 それから麻雀や学校の話をしようかとネリーが考えていると「飲み物がなくなったから何か買ってくる」と言って咲が立ち上がった。

ネリー「ならネリーもついてくよ」

咲「大丈夫。すぐそこだし、ネリーちゃんは休んでて」

 咲の迷子になる癖が心配だったけど、さすがにあの距離なら大丈夫かな。
 無理を言ってついていく必要もないと思ったネリーは、咲の言葉に従う事にする。
 咲の姿が見えなくなり、一人になった。

ネリー「うーん。ひまだな」

 手持ちぶさたになって思わず口を突いて出る。
 最近、誰かと一緒にいる時間が増えた。具体的には、咲と一緒の事が多い。相対的に一人の時間が寂しくなった。
 グラウンドから聞こえてくる部活に励む声。
 ほどよく鼓膜を揺さぶる音に段々と眠気が降りてくる。
 咲、早く戻ってこないかな。
 まどろみに落ちていく。
 いつしか目蓋は閉じ、意識はどこか遠いところに旅立っていた。




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