過去ログ - 末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」 (旧タイトル【BとYとK】)
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13: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/03/16(月) 21:40:40.18 ID:/hCDD+UR0
それから数時間後。

馬の足音:闊歩、闊歩…

商人「困ったことになった……」
以下略



14: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/03/16(月) 21:41:41.06 ID:/hCDD+UR0
同日、南の港町、商人の家。

長兄「ええっ、またその屋敷に戻るって父さん!? しかも末妹を連れてなんて!」

長姉「末妹のせいよ! あんたがそんなもの欲しがるから!」
以下略



15: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/03/16(月) 21:42:23.77 ID:/hCDD+UR0
〜かくかくしかじか〜

商人「…という訳だ……」

長兄「やっぱり俺が末妹の代わりに行くよ。銃も持って行こう、野獣を倒してやる!」
以下略



16: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/03/16(月) 21:43:42.31 ID:/hCDD+UR0
次姉「家にほぼ引きこもりで体力もない、ガリガリのドチビのくせに」

長姉「一日中毛皮を弄んで動物の絵ばかり描いている次兄が、何の役に立つんだか」

長姉「それにしても…その魔法を使える野獣だか怪物だかは、末妹をどうするつもりかしら?」
以下略



17: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/03/16(月) 21:45:21.85 ID:/hCDD+UR0
あれよあれよと日は過ぎ出発前夜、末妹の部屋。

長兄「末妹…荷造りは済んだか?」

末妹「あまり多くの物は持っていけないと思うの。カバン一つ分だけよ」
以下略



18: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/03/16(月) 21:46:01.72 ID:/hCDD+UR0
次兄「兄さん、俺は毛皮…死んだ毛皮を卒業する」 ヌッ

末妹「お兄ちゃん」

長兄「唐突になんだ次兄」
以下略



19: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/03/16(月) 21:46:47.31 ID:/hCDD+UR0
そんなこんなで、翌朝。親子3人は野獣の屋敷に向かった……

野獣「期限いっぱいだが、約束は守ったな、商人。まずお前ひとりが降りるんだ」

商人「……」ガチャ
以下略



20: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/03/16(月) 21:47:43.43 ID:/hCDD+UR0
次兄「隠れて様子を見ていたが、もう我慢できない!! この巨体、この筋肉の張り、この毛艶!!」クンクン

野獣「ええい離れんか! しょ、商人、貴様の息子か!?」

商人「…ええ、下の息子、末妹のすぐ上の兄です……」
以下略



21: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/03/16(月) 21:48:56.60 ID:/hCDD+UR0
野獣「商人、さっさとそいつを馬車に乗せろ!」

商人「は、はい…。おいで次兄!」次兄の襟首むんず

次兄「こ、このまま父と俺が帰ったら…妹は貴方様に食欲的な意味で食べられちゃうんですか?」ズルズル
以下略



22: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/03/16(月) 21:49:42.79 ID:/hCDD+UR0
商人「…本当に、私の軽率な行為で……」

末妹「もうそのことで苦しまないで。大丈夫、私の命を奪うつもりがないのは嘘ではなさそうです」

商人「殺されなくたって、お前はこんな寂しい場所で野獣と昼も夜も過ごすんだよ…いつ家に帰れるかもわからないのに」
以下略



23: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/03/16(月) 21:50:39.14 ID:/hCDD+UR0
次兄「ふ、末妹…あれは俺の服を着せた案山子だ。馬車に乗ってすぐ入れ替わった」

次兄「こんなこともあろうかと、道中の畑に打ち捨てられていたのを拾って馬車に隠しておいたのだ」

次兄「というわけで、末妹、安心しろ。俺が一緒に残ってやるぞ」
以下略



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