109:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 00:40:05.21 ID:pI+2U8Ob0
次の映像は映画館のスクリーン
タブレットのデモ動画で流れていた映画だった
ふたりで観に行った時
110:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 00:40:57.61 ID:pI+2U8Ob0
そんな映像や画像がひとつ
またひとつと現れてどんどん増えていって
暗闇の中に道を作った
111:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 00:41:46.86 ID:pI+2U8Ob0
最後の映像は殺風景な病室
ちょっと大人になったのに泣いている僕
その頭を撫でる白くて細い手が映り
112:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 00:43:04.49 ID:pI+2U8Ob0
「……弟くん」
不意に自分のことを呼ぶ声が空間に木霊した
113:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 00:43:32.48 ID:pI+2U8Ob0
男「……っ!!」
思わず目を閉じたけれど
114:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 00:53:10.67 ID:pI+2U8Ob0
「……ゆっくり瞳をあけて?」
少し戸惑いながら
115:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 00:53:54.56 ID:pI+2U8Ob0
やわらかな陽射し
突き抜けるように高く青い空
ゆっくりと流れる雲
116:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 00:54:43.17 ID:pI+2U8Ob0
鮮やかな黄色に染まった野原をゆっくりと歩き出す
踏みしめる土のやわらかい感触
小鳥のさえずりが聞こえ
117:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 00:55:35.05 ID:pI+2U8Ob0
綺麗だった
陽光にキラキラと輝きながらストレートの長い黒髪が春風にふわりと揺れる
118:名無しNIPPER[saga]
2015/03/17(火) 00:56:24.73 ID:pI+2U8Ob0
姉「……弟くん」
男「来たよ……僕はここまで来た」
姉「また……こうして会うことができるなんてね」
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