117: ◆8XBv688BM7pK
2015/03/18(水) 22:41:56.39 ID:LVslMNkxO
そして実績を増やしていく毎に、ポストに投函されるお願いと現金の量も増えていく。クロースは沢山の見返りを得ることが出来た。
そしてそれを続けて早4年。ポストに物騒な依頼を投下されることも増えてきた。更に都市伝説の1つとしてテレビで考察番組が放送されるまでに至る。
118: ◆8XBv688BM7pK
2015/03/18(水) 22:43:20.92 ID:LVslMNkxO
「……」
ポケットに突っ込んでおいた魔法の端末を手に取る。これは魔法少女になった日にリリから貰った。主にリリや魔法の国との連絡に使われる。
119: ◆8XBv688BM7pK
2015/03/18(水) 22:46:24.94 ID:LVslMNkxO
夜の学校というものは不気味なモノだ。それが人のよりつかなくなった廃校であるならば、その不気味さはいっそう増す。
クロースはグラウンドに立ち、集合場所の廃校を見上げながらそう思った。
120: ◆8XBv688BM7pK
2015/03/18(水) 22:47:31.04 ID:LVslMNkxO
二階の教室には既に幾人かの少女がいた。それぞれ用意された椅子に大人しく座っている。用意されていた椅子の数は十六個。そしてその内十五個が既に埋まっていた。
あたしが最後か。
121: ◆8XBv688BM7pK
2015/03/18(水) 22:48:37.77 ID:LVslMNkxO
「あれ?なにこの沈黙。もっと反応して欲しいもん」
そんなことより試験の説明をしろ。どこからかそんな声が聞こえた。
122: ◆8XBv688BM7pK
2015/03/18(水) 22:51:26.13 ID:LVslMNkxO
「ここに集められた皆さんは、魔法少女に相応しくない行動をしたとして集められましたぽん。本当なら今すぐにでもやめて欲しいとこだけど、魔法少女はいつだって人手不足。あっさり止めて貰う訳にもいかないぽん。だから再試験を受けて合格し、正しい魔法少女として立派に再スタートしてほしいとファムは願ってるぽん!」
話に力が籠り、その拍子に羽が小さく震えた。半透明の羽が灯りを反射してキラキラ光る。
123: ◆8XBv688BM7pK
2015/03/18(水) 22:53:59.92 ID:LVslMNkxO
「再試験はこのマジカルキャンディーをもっとも多く手にいれた者だけがクリアできるもん」
ファムの頭上に、ポンっと音を立ててキャンディーが出現した。それはシュルルルと音を建ててくるくると旋回しながら、ファムの出てきた端末に吸い込まれていった。
124: ◆8XBv688BM7pK
2015/03/18(水) 22:55:00.41 ID:LVslMNkxO
「それで、第一回のテストは今日この場で行うもん」
教室内がざわめいた。
125: ◆8XBv688BM7pK
2015/03/18(水) 22:56:08.33 ID:LVslMNkxO
グラウンドは強烈なスポットライトで照らされていた。ここだけ夜じゃなくて昼なんじゃないかというくらい明るい。
思わず目を覆うと、ファムが現れた。
126: ◆8XBv688BM7pK
2015/03/18(水) 22:57:31.80 ID:LVslMNkxO
「皆さんが鬼役になってこのネズミロボットを捕まえて欲しいもん。ネズミを多く捕まえれば捕まえるほど、貰えるマジカルキャンディーの量も増えるもん。因みに、このテストでマジカルキャンディーを手にすることが出来なかった魔法少女も失格とみなすもん」
ならこのテストだけで半分の魔法少女が落ちるという事か。随分シビアだ。
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