119: ◆8XBv688BM7pK
2015/03/18(水) 22:46:24.94 ID:LVslMNkxO
夜の学校というものは不気味なモノだ。それが人のよりつかなくなった廃校であるならば、その不気味さはいっそう増す。
クロースはグラウンドに立ち、集合場所の廃校を見上げながらそう思った。
120: ◆8XBv688BM7pK
2015/03/18(水) 22:47:31.04 ID:LVslMNkxO
二階の教室には既に幾人かの少女がいた。それぞれ用意された椅子に大人しく座っている。用意されていた椅子の数は十六個。そしてその内十五個が既に埋まっていた。
あたしが最後か。
121: ◆8XBv688BM7pK
2015/03/18(水) 22:48:37.77 ID:LVslMNkxO
「あれ?なにこの沈黙。もっと反応して欲しいもん」
そんなことより試験の説明をしろ。どこからかそんな声が聞こえた。
122: ◆8XBv688BM7pK
2015/03/18(水) 22:51:26.13 ID:LVslMNkxO
「ここに集められた皆さんは、魔法少女に相応しくない行動をしたとして集められましたぽん。本当なら今すぐにでもやめて欲しいとこだけど、魔法少女はいつだって人手不足。あっさり止めて貰う訳にもいかないぽん。だから再試験を受けて合格し、正しい魔法少女として立派に再スタートしてほしいとファムは願ってるぽん!」
話に力が籠り、その拍子に羽が小さく震えた。半透明の羽が灯りを反射してキラキラ光る。
123: ◆8XBv688BM7pK
2015/03/18(水) 22:53:59.92 ID:LVslMNkxO
「再試験はこのマジカルキャンディーをもっとも多く手にいれた者だけがクリアできるもん」
ファムの頭上に、ポンっと音を立ててキャンディーが出現した。それはシュルルルと音を建ててくるくると旋回しながら、ファムの出てきた端末に吸い込まれていった。
124: ◆8XBv688BM7pK
2015/03/18(水) 22:55:00.41 ID:LVslMNkxO
「それで、第一回のテストは今日この場で行うもん」
教室内がざわめいた。
125: ◆8XBv688BM7pK
2015/03/18(水) 22:56:08.33 ID:LVslMNkxO
グラウンドは強烈なスポットライトで照らされていた。ここだけ夜じゃなくて昼なんじゃないかというくらい明るい。
思わず目を覆うと、ファムが現れた。
126: ◆8XBv688BM7pK
2015/03/18(水) 22:57:31.80 ID:LVslMNkxO
「皆さんが鬼役になってこのネズミロボットを捕まえて欲しいもん。ネズミを多く捕まえれば捕まえるほど、貰えるマジカルキャンディーの量も増えるもん。因みに、このテストでマジカルキャンディーを手にすることが出来なかった魔法少女も失格とみなすもん」
ならこのテストだけで半分の魔法少女が落ちるという事か。随分シビアだ。
127: ◆8XBv688BM7pK
2015/03/18(水) 22:59:07.29 ID:LVslMNkxO
声やしゃべり方に気品があり、聞いてて惚れ惚れする。良いとこ出のお嬢様か何かかもしれない。
「それなら心配いらないもん。この学校は魔法の国で作られた結界発生装置で作られた結界で覆われてるぽん。完全防音でその上外からこの学校は普通の廃校に見えてるもん」
128:名無しNIPPER[sage]
2015/03/18(水) 23:00:32.28 ID:o7Hgnxqfo
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