過去ログ - Gloom of Diamond princess' lover【ラブライブ!ss】
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58:名無しNIPPER[saga]
2015/03/18(水) 21:12:58.73 ID:G1gFnmZZ0
『二人とも、お幸せに♪』

「ええ、ありがとう。それじゃあね」

『ばいばーい!』
以下略



59:名無しNIPPER[saga]
2015/03/18(水) 21:15:59.38 ID:G1gFnmZZ0
ホテルのレストランで夕食を済ませた後、部屋に戻るためにエレベーターに乗り込んだ。

「どれも美味しかったわね」

「はい、特にあのお刺身は最高でした……!」
以下略



60:名無しNIPPER[saga]
2015/03/18(水) 21:17:10.15 ID:G1gFnmZZ0
驚いて下を見ると、小さな女の子が不思議そうな顔で私を見つめていた。
……何だかこの子、ちょっとにこに似てるかも。

「ごめんなさい、大丈夫だった?」

以下略



61:名無しNIPPER[saga]
2015/03/18(水) 21:23:40.35 ID:G1gFnmZZ0
「こら、走っちゃダメでしょ!どうもすみません……あ、えっと、Sorry?」

その子の母親らしい綺麗な女の人が頭を下げかけて、私の顔を見て言い直す。
……まぁ、普通そうなるわよね。よくあることよ。

以下略



62:名無しNIPPER[saga]
2015/03/18(水) 21:32:47.19 ID:G1gFnmZZ0
「ほら、お姉さんにちゃんとごめんなさいして?」

お父さんに抱きかかえられたその子が、私に向かって笑顔で大きく手を振った。

「ばいばーい」
以下略



63:名無しNIPPER[saga]
2015/03/18(水) 21:34:14.19 ID:G1gFnmZZ0
部屋の前について、一度大きく深呼吸をしてから海未に鍵を渡した。

「ごめんなさい、海未。先に入ってて」

「分かりました」
以下略



64:名無しNIPPER[saga]
2015/03/18(水) 21:58:33.55 ID:G1gFnmZZ0
「誕生日と、成人のお祝いよ」

「おめでとう、海未」

「……っ」
以下略



65:名無しNIPPER[saga]
2015/03/18(水) 22:03:53.29 ID:G1gFnmZZ0
「それでは、海未の誕生日と成人をお祝いして……乾杯!」

「ふふ、ありがとうございます。乾杯」

並んでソファに腰掛けてワイングラスを傾けると、グラス同士が小気味のいい音をたててぶつかる。
以下略



66:名無しNIPPER[saga]
2015/03/18(水) 22:31:41.44 ID:G1gFnmZZ0
「ケーキも美味しいですよ」

「ふふっ、良かったわ」

白のチョコペンで『海未ちゃん お誕生日おめでとう』と書かれた板チョコが乗っている、いちごたっぷりの二人用ホールケーキ。
以下略



67:名無しNIPPER[saga]
2015/03/18(水) 22:39:51.00 ID:G1gFnmZZ0
私は鞄の中から取り出した白い正方形の小さな箱を海未に渡した。

「開けてみて?」

「は、はい」
以下略



68:名無しNIPPER[saga]
2015/03/18(水) 23:12:13.99 ID:G1gFnmZZ0
海未は何度も首を横に振って、時計をクッションから外した。

「嬉しいです……!」

腕時計を手に取って私に朗らかな笑顔を向ける海未を見て、ほっと胸を撫で下ろす。
以下略



69:名無しNIPPER[saga]
2015/03/18(水) 23:37:38.52 ID:G1gFnmZZ0
海未は一瞬驚いたように目を見開いて、腕時計を机の上に置いた。
それからぎこちない笑みを浮かべながら私に向き直る。

「えっと、すみません。意味がいまいち……」

以下略



70:名無しNIPPER[saga]
2015/03/18(水) 23:53:27.04 ID:G1gFnmZZ0
「私は、高校生の頃からずっと絵里のことが好きです」

「絵里は私にとっての憧れで、大切な人で、今日だってこんなに素敵なプレゼントを貰って……私はなんて幸せなんだろう、そう思いました」

海未は、一度深く息を吐いた。
以下略



71:名無しNIPPER[saga]
2015/03/19(木) 00:02:21.07 ID:VW7Faixu0
「絵里は美人で、要領も良くて、引く手なら数多なはずです。それは絵里を近くで見てきた私が一番よく知っています」

「……」

淡々と自分の心情を吐露していく海未を、私は黙って見つめる。
以下略



72:名無しNIPPER[saga]
2015/03/19(木) 00:11:58.72 ID:VW7Faixu0
そこまで言って海未は顔をゆっくりと上げた。
澄んだ琥珀色の双眸が、私の目を真っ直ぐに捉える。

「私は、絵里を愛しています。だからこそ、絵里には幸せになって欲しいんです。今はまだいいかもしれません。ですが将来、私は絵里に幸せだと言わせられる自信が、正直ありません」

以下略



73:名無しNIPPER[saga]
2015/03/19(木) 00:39:31.81 ID:VW7Faixu0
「聞いて、海未」

海未を緩く抱き締めて、背中を優しく擦る。
私が落ち込んだときはいつも海未がこうして慰めてくれるのよね。

以下略



74:名無しNIPPER[saga]
2015/03/19(木) 01:05:24.86 ID:VW7Faixu0
「……幸せな家庭を築くことができるはずなのは、海未だって同じ。それでもそうしないのは、私のことを好きだと思ってくれているからでしょう?」

一度離れて、海未の細くて長い綺麗な指と自分の指を絡める。

「私だってそう。私が望むのは幸せな家庭じゃなくて、あなたなのよ、海未」
以下略



75:名無しNIPPER[saga]
2015/03/19(木) 01:48:05.31 ID:VW7Faixu0
「ハラショー、やっぱり似合うじゃない」

海未の手首に、ピンクゴールドがキラキラと誇らしげに輝いている。
似合いそうだとは思っていたけど、これは想像以上ね。

以下略



76:名無しNIPPER[saga]
2015/03/19(木) 01:52:38.93 ID:VW7Faixu0
「昼間のおみくじ……ですよね」

「それの恋愛の項目を見て」

「? はい」
以下略



77:名無しNIPPER
2015/03/19(木) 01:53:38.14 ID:VW7Faixu0
以上で終了となります。
だいぶ遅れてしまいましたが、海未ちゃん誕生日おめでとうございます。
読んでくださった方、ありがとうございました。


78:名無しNIPPER[sage]
2015/03/19(木) 19:56:57.53 ID:tpaS0xnw0
綺麗だった




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