過去ログ - 【咲-Saki-】やえ「牌に愛された子か……」
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1: ◆jBL8Qe1.Ns[saga]
2015/03/20(金) 21:52:13.69 ID:KIxu7xwT0


『晩成高校』

奈良県では知らぬ者のない名門。私は、その名門晩成高校のエースポジションを二年連続で任されている。
インターハイ奈良県個人戦二連覇、中学から通算だと5連覇、県内の公式戦の平均着順1.2位。県内では誰もが認める奈良の王、それが私、小走やえだ。


由華「先輩、ごめんなさい……私のせいで……」


こいつは巽由華、私が高校生になった昨年のインターミドルにおいて奈良県一位になり、鳴り物入りで晩成高校の大将に抜擢された期待の一年。
抜擢された結果は、白糸台のエース宮永照に惨敗。名門晩成高校は、二回戦でインターハイの団体戦から姿を消した。

決して、巽が弱いわけではない。
今年の個人戦において、奈良県で唯一私を着順で上回り、私の県内平均着順を数年ぶりに1.0以外の数字にした犯人がこいつだ。

それが、完膚なきまでに叩き潰された。


やえ「おまえのせいじゃない。たとえ私があの場に居ても結果は変わらなかった。悔しいがな」


その事実は、私にとっても他人事ではなかった。

昨年度のインターハイチャンピオン。
一年生にして、並み居る強豪を蹴散らして頂に立った、規格外の怪物……私と同い年のはずのそいつが、当然のように立つ場所の遠さを、思い知らされた。


紀子「…やえでも、無理?」


丸瀬紀子。中学の時から私をライバルに認定して因縁を吹っかけてくる目つきの悪い女だ。
その実力は私が保証する。私のライバルと言い張るこいつは、県内では私以外のほとんどの相手に大幅に勝ち越している。巽ですら例外ではなく、部内順位と今年の奈良県予選の順位は2位。
こいつが一度も私に勝ったことがないのに対して一度とはいえ巽が私に勝ったので異論はあるだろうが、多くの者が認めるであろう奈良県のナンバー2だ。


やえ「……今の実力では、無理だろうな」


認めたくはない。しかし、事実。
高校生になってからいきなり現れた同期のライバル。
愛宕洋榎、清水谷竜華、白水哩、弘世菫、福路美穂子…インターミドルでも何度も対戦した同期の中心的な面々と比べても明らかに異質な存在。


―――宮永照


『県内最強』、その称号と誇りは、彼女の前では、日に照らされた夜の闇のような儚いものだった。


由華「う……うわああああん! 先輩! 先輩!」


私にしがみつくようにして泣きじゃくる後輩をあやしながら、私は、頂に昇る太陽の遠さを噛みしめていた。


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