過去ログ - 【咲-Saki-】やえ「牌に愛された子か……」
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2: ◆jBL8Qe1.Ns[saga]
2015/03/20(金) 21:53:21.65 ID:KIxu7xwT0

『白糸台高校、インターハイ二連覇』

晩成の二回戦敗退から数日の後に発せられたその知らせは、瞬く間に全国に広がった。
そして、その立て役者である宮永照の名も、一年ぶりに全国の津々浦々に届くことになった。


やえ「牌に愛された子、か…」


新聞を広げながら、そこに書かれた文句を見て独りごちる。
聞きなれた単語と、自分にない才能、自分にない強さ。

――最下位からの奇跡の大逆転

仲間の負けをすべて背負って、なおチームを勝利に導く姿は、私の理想そのものだった。


日菜「やえ、どうしたの? まだ負けたことを気にしてるのかな?」


木村日菜。晩成の二年生レギュラーだ。
部内4位、巽や紀子には及ばないものの、二年生にして晩成の三年生をすべて押しのけて今年のレギュラーに収まった逸材。
堅実に和了りを刻み、振り込みは滅多にしない。どの区間に配置しても確実な結果を残してくれる団体戦には欠かせない存在だ。


やえ「負けは気にしていないさ。巽で無理なら私でも無理だ、完全に実力不足だったな」

日菜「でも…やえ、暗い顔してるよ…」


負けたことは気にしていない。これは本心。
勝負の結果、しかも全力を尽くした結果だ、いつまでもくよくよするものではない。
あまり引っ張ると巽にも悪影響だしな。

私が悩んでいるのはそれではない。


やえ「『奈良の王者』か…井の中の蛙とはこのことだな」


自嘲する。
絶対的なエース。チームの皆に信頼されるエース。それが私だ。

だが、私は、少なくとも今のままでは絶対に宮永照に勝てない。

何度やっても、結果は同じだろう。

負けたことはいい。過去のことだ。これから取り返せばいい。
しかし、『勝てない』、というのは問題だ。

何度やっても勝てないのだから、挑む意味すらない。
エースである私が勝てないのだから、他のものはなおさらだ。
私個人の負けがチームの負けに繋がる。それほどの信頼を受けた絶対的なエース、それが将来に渡って負け続けることを確信しているのだ。
来年のインターハイそのものが無意味に思えてくる。



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