過去ログ - 【安価】京太郎「愛と勇気のおとぎ話……」穏乃「9ageだよ!」【咲・muv-luv】
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756: ◆Qxi3nQ8k6U[saga]
2015/04/11(土) 00:00:14.25 ID:JzzbIintO
ユウヤ「………………っ!」


ユウヤは酷くもどかしい思いをしていた。
何か≠感じるのに、それを上手く表現できず、その何か≠フ正体が掴めなかったからだ。

そして同時に、激しい屈辱に焦燥感が掻き立てられていた。
敢えて近接格闘戦を選んだユウヤであったが、京太郎と対して全く歯が立たず、まるで大人と子供のようにあしらわれ続け、その状況への打開策が微塵も見いだせなかったからだ。


ユウヤ(一体、何が足りないって言うんだよっ!)


例えば、長刀を保持する腕部を切断しようと狙うとする。
すると京太郎は手首をひねりユウヤの長刀の軌道をズラすとがら空きになった胴部を蹴られて転倒する。
ならばと軸になる脚を狙えば、今度は長刀を突き出して此方の動きを制限すると、そのまま突っ込まれタックルで転倒させられる。

ユウヤがどんな動きをしようと、瞬時に対応されてしまう。


ユウヤ(だったら…………)

京太郎「お……?」


今度は、ユウヤは弐型の動きをピタリと止めた。
いや、正確に言えば構えたのだ。

日本の刀を用いた武術に限らず、刃物を用いた戦いには駆け引きという物が存在する。
いや、一兵卒の戦いでなく大局的な式やチェス等においてもそれは当てはまる。
極論で言えば、押すか引くかを使い分ける、ユウヤはその押しから引きに転じたのだ。

そして京太郎は、敢えてそれに乗った。


京太郎「…………せぁ!」

ユウヤ「っ!」


身体を前に出し、刀身を引きながらも前に突き出す動作。
ユウヤはこれを、やがて刀身を更に突き出し、位置関係が身体と入れ替わると読んだ。

故に、機体を身体のある方にズラす…………


京太郎「残念」


しかし、ユウヤの読みは外れた。

刀身は機体の後方のまま、手首を捻って刀身を垂直にさせ、刃をユウヤの弐型へと向けたのだ。


ユウヤ「なっ…………!」


そのまま長刀が振られ、コクピットの大破判定という形でシミュレーションは幕を閉じた。




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