15: ◆2YxvakPABs[saga]
2015/03/26(木) 00:58:58.05 ID:avES/eip0
「変身までが長えんだよ!!」
敵は声を荒げる。
「あんまり敵に隙見せんじゃねぇよ……」
「優 し い っ ! !」
キャスータさん、めっちゃいい人だった。
さすがは、変身が完了するまで律儀に待っててくれてただけはある。
菜々は、ちらりと自分の服装を見る。
へそ出しがないことに、ホッと息を吐いた。
湿布が露出していたことを彼女は知らない。
ここで初めて自分の着ている衣装を見る。
菜々が想像していたより、ずっと可愛らしい服だった。もっと、戦闘スーツのようなものだと思っていた。
ゴムで出来ていて、多少の衝撃は跳ね返し巨大化しても破れないような。
幸子も杏も、自分の服を見て感心していた。
「何がシンデレラプリキュアだ! 行けっ! スキャンダール!!」
「スキャンダァァアアアアアアアル!!!」
自分の衣装に注目している3人目掛けて、また拳を振るうスキャンダール。
菜々たちは、さっき同様それを避けた。
が、さっきと違うのは、プリキュアになったにもかかわらず、いつもと同じ容量で避けてしまったことだ。
「……え? えぇぇえええええっっっ!!! 高っ!!!」
思い切って後ろにステップを踏んだ菜々は、自分の身長の何倍もの高さまで到達していた。
「へ? ……ゴゴガガガっ!!」
勢い良く後ろに下がった幸子は、凄まじいスピードでビルに突撃、背中を強打。見事にビルの壁に埋まってしまった。
「おぉ」
横に軽く避けただけの杏は、それだけで道路の向かい側の歩道まで移動していた。
全員が、己の身体能力の上昇に驚く。
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