過去ログ - 【StarboundSS】鳥人間は真実を知ったようです
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2: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/26(木) 22:28:30.24 ID:1fOlHkNS0
困ったことになった――

探索中の惑星から逃げ出す際、あの野蛮極まりない種族によってシップが攻撃を受けた。
連中の使う武器は極めて後進的で、獣を狩るのに使う槍だとか、弓だとか……

以下略



3: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/26(木) 22:29:03.72 ID:1fOlHkNS0

実際のところ、あの惑星から離れた直後には、それほど深刻な事態には陥っていなかったはずだ。
                      スペースデブリ
おそらく、宇宙空間に出てから、運悪く宇宙ゴミが傷口にぶつかって追い打ちをかけた、そんなところだろう。
障害物回避のためのレーダーとOBL(Operation By Light。細かい操縦はシップ本体が行ってくれている)には、改善の余地があるな。
以下略



4: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/26(木) 22:30:44.41 ID:1fOlHkNS0
奴らは、その名をフローランという。この宇宙において存在を確認されている、いくつかの「種族」のうちのひとつだ。
その響きは、あるいは甘い香りを放つ花を想起させるだろう――実はその通りなのだ。
連中はまさに、植物が特異な進化を遂げたモノであるとされる。
しかし、その姿は遠目に見ればヒューマンやエイペックスと見分けがつかないかもしれない。

以下略



5: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/26(木) 22:32:31.45 ID:1fOlHkNS0

平和を象徴する草花のイメージとは裏腹に、連中は一言で表せば「蛮族」だ。
耳障りな「s」の音(主に「シ」の音だ)と共に、他者の生命を刈り取ることを目的とした武器を振り回す。
陳腐な言い回しを持ち出すなら、冷酷な獣……戦闘マシーン……そういったところか。

以下略



6: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/26(木) 22:33:35.11 ID:1fOlHkNS0
とにかく、俺は惑星探索の途中に奴らに襲われ、命からがらあの惑星を脱出した。
というのに。
不本意にも立ち寄ったこの星で俺が最初に見たものは、あの散立する忌まわしい巨木と、その根元で何やら火にくべている奴らの姿だった。

空から降りてくる無機質な物体を見て、「その中身に」興味を持たない奴らではない。
以下略



7: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/26(木) 22:34:30.65 ID:1fOlHkNS0
ともあれ、シップの修理さえできれば、再び宇宙に飛び立てる。
その間の安全を確保すればいいのだ。

燃料タンクの損傷に応急処置を施してから、アルファベットのHの形をした黄色の機械を取り出した。
見ようによっては、変わった形の銃に見えるかもしれない。
以下略



8: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/26(木) 22:35:36.47 ID:1fOlHkNS0
俺はそれを、シップの周りの土に向けて発射する。ビームの先端を受けた周囲の土が浮き上がった。そのまま数メートル移動させ、設置する。その作業を繰り返す。
つまり、シップを中心にして、簡易的な土と石の砦を築こうというわけだ。

実は、前回の惑星でも同じ安全対策を取っていた。しかしフローランどもは、いつの間にか壁の外側に張りこんでいたのだ。
シップが離陸した途端、攻撃を開始。高度のおかげで、ほとんどは外れたのだが……ついていない。
以下略



9: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/26(木) 22:36:41.91 ID:1fOlHkNS0
*――――


「……」

以下略



10: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/26(木) 22:39:01.98 ID:1fOlHkNS0
やはり困った。
外傷の修理はなんとかなりそうだが、ある重要なシステムが使い物にならなくなっていることが判明した。
「FTLドライブ」
……何を隠そう、これこそがスターシップをスターシップたらしめ、スターバウンダーをスターバウンダーにするシステムだ。
Faster Than Light、超光速惑星間航行。使用中、時間は止まる。燃料さえあれば、どこまででも行けるのだ。
以下略



11: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/26(木) 22:41:02.14 ID:1fOlHkNS0
「……!」

カラン。
俺の耳が、乾いた音を捉えた。
音の出所は明白だった。「砦」の外側、石が落ちる音。自然発生ではない。
以下略



12: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/26(木) 22:41:48.32 ID:1fOlHkNS0
鼠返しを付けておくべきだな、と考えながら、愛用の銃に弾を込める。
鈍い青色に輝く、長めの銃身を持つアサルトライフル……ストライクペルター。高速で撃ちだされる弾は、高い貫通力を持つ。
さあ来い。頭を出した瞬間に、吹き飛ばしてやる――

だが、
以下略



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