過去ログ - 【StarboundSS】鳥人間は真実を知ったようです
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20: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/27(金) 11:30:15.98 ID:HyQQlB2z0
レスありがとうございます
思ったけど、原作プレイヤーってこんなところにいるのかしらん
せめてコンソール化されたらなあ、というか正式版が出ればなあ

では始めます


21: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/27(金) 11:34:27.14 ID:HyQQlB2z0
ツタをより合わせて作ったロープを伝って降りてきた姿は、概ね想像通りのものだった。
明るい緑色の身体に、短い腰布をまとっている。首の付け根や肘など、大きな関節にあたる部位には鋭い葉が生えている。
体格は華奢だが、フローランは見た目以上に硬く、重いのが特徴だ。
頭の上部を覆うように細い葉が茂っており(さながらヒューマンの髪のようだ)、そいつはツタを使って「髪」をひとつにまとめていた。
鋭く釣り上がった真っ黒な目の真ん中にある瞳は、既に傾いた日を受けて赤く輝いている。
以下略



22: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/27(金) 11:38:23.89 ID:HyQQlB2z0
そう言って笑う。それがどうにも攻撃的な笑みに見えてしまうのは、先入観のなせる業か。
それにしても、やはり似合わない名前だと思う。
フローラ。花。ヒューマンが昔作ったビデオゲームに、同名の女性が登場するものがあった。勇者の血を引く良家のお嬢様。
今にして思えば、なんとも陳腐な設定だ。

以下略



23: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/27(金) 11:42:11.66 ID:HyQQlB2z0
――――


話を聞くに、俺がフローランに対して抱いているイメージは、残念ながらほとんどそのまま、ここの部族にも当てはまるようだ。
俺と知り合ったそいつは、はっきり言って異端である。無論、こちらにとってはいい意味で――とても「野蛮」とは言えない気質の持ち主なのだ。
以下略



24: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/27(金) 11:45:20.52 ID:HyQQlB2z0
宇宙広しと言えど、自らフローランに関わろうとする奴なんてそうはいない。いるとすれば、せいぜい研究者くらいのものだろう。
それも、安全圏からの観察が主な作業に違いない。

危険を冒してまで交流するメリットもない。
そう結論せざるを得ないほど、連中は凶暴な「獣」に過ぎないのだ。
以下略



25: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/27(金) 11:50:48.60 ID:HyQQlB2z0
具体性に欠ける言葉だったが、意図は十分理解できた。
彼女は(注。フローランは単性の種族であり、オスもメスもない。あるのは個性だけだ。
が、これもあまり当てにならない。
というのも、彼らは個性を発揮するための知性すら持ち合わせていない場合が多いからだ)自分の種族の現状だけでなく、未来も憂えているのだった。

以下略



26: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/27(金) 11:51:47.50 ID:HyQQlB2z0
「どうしたんだ?」

「何でもない。とにかく、どの種族も大変だってことだ。程度の差はあれ、な」

最近、特に悲惨な目に遭ったのがヒューマンだ。事件の顛末はこうだ。
以下略



27: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/27(金) 11:53:55.47 ID:HyQQlB2z0
「はあ? なんだそりゃ」

ヒューマンの大量死に関する話を聞いたフローラが、素っ頓狂な声を上げる。

「残念ながら、これが本当の話でな。宇宙の神秘を感じるだろ」
以下略



28: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/27(金) 11:56:38.57 ID:HyQQlB2z0
tentacle(触手)のcomet(彗星)。
だが、名前を付けることで、俺たちは対象を認識の元に置こうとする。
「テンタコメット」は途方もない天災ではなく、並み居る宇宙怪物の仲間となったのである。
今は無理でも、いつか誰かの手によって、倒されることもあるだろう。

以下略



29: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/27(金) 11:59:30.15 ID:HyQQlB2z0
「いや、実は……」

「なんだ? 嘘なら嘘と言え。別に怒らん」

落胆はするけどな。しかし、こうしてフローランと交流を持つことができたのは、それだけで冒険者冥利に尽きるというものだ。
以下略



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